新潟で鳴らされる音の話

普段、東京で生活を送っていると、地方の話題ってなかなか耳に入ってこないですよね。テレビを見ていても「上野公園の桜が咲きました」とか「スカイツリーの行列がすごいです」なんて話題が並ぶばかりで、地方出身者としては何か少し寂しいところ...。

音楽も一緒。タワレコや渋谷TSUTAYAさんで並ぶ音楽も、ヒットチャートを賑わすアーティストばかりで、地方で活躍しているバンドの話題は出てこないじゃないですか。よっぽど話題性があるかすごいライブをしているか楽曲が良くないとここまで届かないんだなあと実感します。なんていうか、もったいないし悔しいんですよね。かといって僕の地元・新潟で鳴らされている音楽しか知らないのですが。でもきっと自分が知らないだけでいい音楽っていっぱいあると思うんです。

というわけで、今回は我が故郷・新潟にフォーカスを当てて、地方で鳴らされている音楽について一筆。新潟を代表する音楽イベントにまで成長した5月4日のNiigata Rainbow Rock Marketレポと、地元で活躍するバンド達についてです。

新潟の音楽シーン、中々熱いんだぜ?

 

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Niigata Rainbow ROCK Market 2014 - キョードー北陸

5月4日に春の新潟を代表する音楽イベント・Niigata Rainbow Rock Marketに行ってきました。このイベント、中々に熱いんですよ。昨年はKEYTALKKANA-BOON、その前はMAN WITH A MISSIONTHE BACK HORNクリープハイプ等々、年々規模を拡大し市内8会場のライブハウスを巻き込んで開催された今年は、総勢52組のアーティストを迎えた素晴らしいイベントになりました。

僕が見たのはシナリオアート荒井岳史(the band apart)ヒトリエlego big morla crowd of rebellionの5組。

シナリオアートは僕の2014年激推しアーティストなのですが、始まる前から入場規制のかかる盛況っぷり。3ピースとは到底思えない程の迫力で、ライブも大盛り上がりでした。

the band apartの荒井岳史さんもベテランならではの安定感ある演奏に、もう僕はお口ぽかーん状態。上手すぎ。「星に願い」をやソロアルバムの新曲、「K and his bike」「夜の向こうへ」などをやってました。

そして最近そこかしこで話題の期待のルーキー・ヒトリエ、新潟初見参!リキッドワンマンソールドの勢いは本物で、会場も多くの人でにぎわっていました。すごい人気でちょっとびっくり。飛び跳ねるような祭り感が、聞いてて自然と体を高揚させるよね。

あとは久しぶりのlego big morl。ギターの田中さんが不慮の事故により右手を骨折し、1年近くライブ活動を行っていなかった彼ら。満を持しての登場に、新潟LOTSにも多くのお客さんが詰めかけていました。今回のイベントにおける公式テーマソング、新曲「RAINBOW」も披露していました。今後のlego big morlを代表するようなアリーナ級のスケール感と、美しいグルーブを兼ね備えた綺麗な名曲でした。

そして最後は我らが新潟代表、a crowd of rebellion、これだけたくさんのアーティストが出演している中で、一番大きな会場のトリを新潟のバンドに任せてくれる運営の心意気に本当に頭が下がるばかりです。見知った仲間がたくさんいて、新潟という地で行われた音楽イベントにふさわしく、熱いライブを繰り広げていました。

このGW中、長野県茅野市のOTOSATAや、さいたまスーパーアリーナで行われたVIVA LA ROCK等、2つの大型春フェス相手にこれだけのメンツを揃えた運営さんに全力で感謝。なにより新潟のバンドが出てたのが本当によかったです。今回の出演者もあちこちのフェスで名をはせてきた猛者揃いです。その中で県内バンドが各会場で奮闘し、地力の差、ローカルならではの手作り感、熱量を、県外からきた皆さんにも伝えることが出来たのではないかと思います。

新潟音楽シーンの盛り上がりを、少しでも感じていただけたでしょうか?

このイベントだけではなく、新潟には日本が世界に誇るフジロックがありますし、今夏にはSEKAI NO OWARIエレカシ、ホルモンといったメンツを揃えたスタジアムイベントが予定されているそうです。もっと新潟の音楽シーンを盛り上げていきたい。本当にこの街は音楽に明るい街で、音楽好きとしてはここが故郷で良かったなーと心底思います。

また夏に音楽を聴きに帰ってきます。それまでしばしのお別れです。

 

最後に下に新潟バンドの音源をはって置きました。完全に私的見解で申し訳ないですが、普段から付き合いがあったり長いこと見ているバンドをご紹介します。

a crowd of rebellionSOUNDS GOODtellerthe HILLSMy Hair is Badの5組です。

どのバンドもすごくかっこよくて、多くの人に聴いて欲しいです。さりげないエールだと思っていただければ。バンドのみなさん、勝手なことしてごめんなさい。でも、同じ新潟出身者として本当に応援してます。

簡単に5バンドの説明を。

A crowd Of Rebellion 「Satellitear」

a crowd of rebellionは、上記のNiigata Rainbow Rock Marketでもトリをつとめ、前作のツアーファイナルでは県下最大800人キャパのライブハウスを相手取り見事大成功。色艶の全く違うツインボーカルが織りなすラウドでフックの効いたサウンドが気持ちいいです。

SOUNDS GOOD 「Never Fading Shadow」

SOUNDS GOODもNRRMに出演し、メロディアスで爽快かつ軽快な楽曲を武器にこちらも新潟で企画を打てばソールドする勢いです。東京にもよくライブ来てくれています。

teller 「"Gleam E.P." Trailer 」

tellerは触れたら壊れてしまいそうな繊細な楽曲と力強く響く女性ボーカルが印象的な5人組。先日リリースされたE.Pのトレーラーを載せておきました。レコ発も行きましたがすごくいいです。

the hills 「コースのないレース」

新潟が誇るキレものギターロックの雄、the hillsグッドモーニングアメリカ主催「あ、良い音楽ここにあります」企画のコンピにも収録されていますね。切れ味鋭いポップダンスロックをどうぞご賞味ください。

My Hair is Bad 「最近のこと」

そして最後にMy Hair is Bad。昨年のフジロックではROOKIE A GO GOに出演し、2月に『だまれ』が全国流通版としてリリースされました。今注目の新潟バンドです。

僕の原点は、やっぱり新潟のライブハウスにあります。学生のころから数えきれないぐらい色んなバンドを見て、色んな音楽に触れました。新潟には素晴らしいバンドがたくさんいて、今まさに頑張っている友達もいます。東京にいるとなかなか声が届かないけれど、地方にも良い音楽があることをみんなにも知ってもらいたいです。

気になったバンドがいたら、ぜひぜひ彼らのCDを手に取ってみて下さい。意外タワレコにもあるんですよ。そして、気が向いたら新潟にも足を運んでみてください。米やお酒だけではなく、音楽という名の特産品で皆様を迎えてくれるはずです。

 

 

かんぞう(@canzou

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