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コンテンポラリー・ディスコ・セレクション

先に断っておくけどタイトルの「コンテンポラリー・ディスコ」っていう言葉はないよ、勝手に言ってみただけです。去年はハウスが流行って、R&Bもヒップホップも強力なラインナップで、90'sの再来なんじゃないのって話もよく上がってた気がする。でもそれとは別に、ずっと絶えず受け入れられてきたものがある。チルウェイブ、ダフト・パンク、vaporwave、一十三十一、Dorian、tofubeats……そう、ディスコです!

時にはベタに、時にはスタイリッシュに、フロアを湧かせる音楽。身体に直接語りかけるダンスミュージックの伝家の宝刀。「享楽的すぎるって?でも踊りだしたくなる気持ちは否定できるのかい?ほら、君だってちょっと体揺れてんじゃん。」と興奮覚め止まぬ状態に持ち込めるこのスタイルは世界共通、時代も性別も年齢も無効。元々マイノリティな人たちの楽園の象徴だったこの音楽も、時の試練にしぶとく生き残り、その間にいろんなアイデアが持ち込まれ世界に拡散し、ブームが起きてはしぼみを繰り返し、今なおその魅力に多くの人々が取り憑かれ続けているってことは、今更口にする必要のないことだろう。

いろんな音楽がネットを介して押し寄せまくる今日この頃だってそうだ。いや、そんな時代だからこそ一本筋の通ったディスコに価値を見いだすのかも知れない。tofubeatsが「ディスコの神様」を出したのはつい先月のこと。それで今回はここ最近に産声を上げたディスコミュージックを5曲セレクトしてみた。時には逃避のために、時には皮肉として、そして時には崇高なものとして響き続ける音楽。(ChromeoとかBlood Orangeも貼りたかったけど、5曲だから割愛しちゃいました)

1. Washed Out「Don't Give Up」

疲れた心を包む柔らかい一瞬を永遠にしたいという淡い願望。チルウェイブってそういうことだと思う。レゲトンも導入し、アーネスト・グリーンは覚めない夢に力強さとその先を与えようとする。

2. Miami Nights 1984「Ocean Drive」

恐れを抱かずに80'sへの真摯なリスペクトを示すことだって、この時代における素晴らしい選択の一つのはず。そこには驚くほどの強度が宿ることだってあるのだから。

3. CHROMATICS「CHERRY」

イタロへの素直な愛がレーベル名にも溢れるItalians Do It Betterは、CHROMATICSを先鋒に、ディスコを信じるインディー・ダンスの豊かな発露と言える。

4. Saint Pepsi「Skylar Spence」

vaporwaveが消えないのは、実は進化しているからなんだろう。その旗手Saint Pepsiは自らの音楽をvaporboogieと呼ぶ。元々最高最強のダンサブルで素敵過ぎるRCA時代のタツロー先生の曲がネットの波でブーストされた結果。

5. Proviant Audio『Drift Days&Disco Nights』サンプラー

Smalltown Supergroundなど北欧を中心にゼロ年代から盛り上がりを見せていたNu-disco。その代名詞とも言えるTodd Terjeがやっとフルアルバムを出したのはみなさんご存知の通り。そのNu-discoに颯爽登場したノルウェーの若手Proviant Audioはあまり話題になってないみたいなんだけど、本当におすすめです。造詣の深いグルーヴの塊が分厚く冷たい北風に乗ってくるこの快感、抗えるわけがないよね。みんな虜になるはずさ。

 

 

KV