&-さんの記事に触発されました。韓国の音楽は本当に面白いです。親しみを感じる部分もあるけど、やっぱりどこか日本の音楽とは違う、「近くて遠い」という言葉が似合う音楽だと思います。
韓国のアーティストは演奏が上手です。現地でプロデューサーとして活躍する長谷川陽平氏(なんと日本人)曰く、
韓国において音楽は、独学で始めるものではなく、きちんと大学や専門学校で技術を磨く専門職のような存在であり、独学で簡単にプロを目指せる日本とは音楽の立ち位置が大きく違う。おかげで演奏能力は高くミックスのような編集技術にも長けているが、一発録りのような生っぽいものには馴染みがなく、自分がそういう手法でプロデュースしようと思ってもなかなかわかってもらえず苦労した。*1
と語っています。韓国音楽の完成度の高いグルーヴ感は、こういう環境から来ているのかもしれません。
オススメのアーティストをいくつか紹介させていただきます。
李博士(イ・パクサ,이박사)
懐かしいです。90年代、日本でにわかにポンチャックブームを起こし「じょわじょわ」なスキャットで人気を博しました。韓国音楽といえばエレピですが、ここでもチープなエレピが活躍してます。
「ポンチャックディスコ」
「Asura-Bal-Bal-Ta(아수라발발타)」
チャン・ギハと顔たち(장기하와 얼굴들)
シングル「安物のコーヒー」でインディーズながら異例の売り上げを叩き出し、今や韓国を代表するロックバンド。さきほどの長谷川陽平さんもプロデューサー兼ギターとして関わっています。私が韓国で一番好きなバンドです。
「安物のコーヒー(싸구려 커피)」
「一瞬の喜びだった(좋다 말았네)」
ROSE MOTEL(장미여관)
テレビの勝ち抜き音楽番組で優勝し、一躍有名に。コミカルなパフォーマンスと、バラードでの甘い歌声とのギャップで人気。
「古い恋人(오래된연인)」
「お前、そんなんじゃ結婚できないよ(너 그러다 장가 못 간다)」
ユン・ソクチョル・トリオ(윤석철트리오)
新進気鋭のピアニスト、ユン・ソクチョルを中心に結成されたジャズトリオ。ファンキーでグルーヴィなサウンド。
「飲酒推奨インストゥルメンタル(음주권장경음악)」
「We don't need to go There」
Sultan of the Disco(술탄 오브 더 디스코)
「チャン・ギハ~」と同じレコード会社「ブンガブンガレコード」に所属。エアバンドだという情報もありますが、YouTubeを見てみる限り実際に演奏はしているようです。誰か詳細を知っている人がいましたら教えてください。
「Suspicious(의심스러워)」
「Butterfly(버터플라이)」
Zion.T
韓国のUsherと言われるR&Bシンガー。なんとなく少し前のアメリカR&Bの匂いがします。クセになるアヒル声と粘っこいグルーヴがかっこいいです。
「Doop」
「Do-Do-He(도도해)」
&-さんがアーバンでおしゃれな方々を紹介してくれたので、私はもうちょっと俗っぽい大衆音楽的なアーティストさんを紹介させてもらいました。
「チャン・ギハと顔たち」「ROSE MOTEL」は、略歴や関連記事、ほかの演奏動画などを、私のブログでもう少し詳しく紹介していますので、そちらも見ていただけると嬉しいです。
TAIGA=DYNAMITE(@TAIGADYNAMITE)
*1:クイック・ジャパン vol.108 特集「社会と向き合って生み出される韓国ユースカルチャーのリアリティ」より