the peggies『good morning in TOKYO』(trailer)

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「すごいものを見たのかもしれない」

そう感じたあの日、売れるかどうかよりも、彼女たちの曲がどんな人たちに届くのか知りたくなった。そんなthe peggiesの1stアルバム『goodmorning in TOKYO』が11/19にリリースされる。 

SEの音に押されるようにステージへ上がり、ステージ中央で円陣を組み、曲を始める。3人で顔を合わせてタイミングを取り、曲を終わらせる。そんな光景を何度も見てきた。何度も何度も。最高に決まった日もあればボロボロな日もあったが、初めてライブハウスに行き始めた自分の記憶を思い出して、the peggiesのライブを見にいく楽しみとなっていた。

3月まで高校生という肩書きがあったことで、MVも、音源を流通させることもない制限された活動だった。「高校生」というメディアが使いやすい単純なブランドも、ピックアップされるのは最初だけでその後は追われない。そんな使い捨ての青田買いがこれまでの他のバンドと同様に繰り返されるのなら、公に顔を出すことができなかったことや活動の制限も結果的には良かった。

ボーカルの北澤ゆうほは、高校在学3年間にソロを含めて100回ほどライブをしたそうだ。年上の出演者の中、当前のように混ざり演奏する彼女たちは、身近にいた多くのバンドから影響を受けてきたんじゃないかと思う。一辺倒にならない曲やライブの見せ方など、メジャーで活動しているアーティストだけでなく、日々ライブハウスで活動している多くのバンドを見聞きする機会が今の彼女たちを作っている。これからどれだけのバンドを見て、どんな曲を生み出して、この3人は音を鳴らしていくのだろうか。

東京で生まれ育った彼女たちにしか鳴らせない曲を耳に、時折通り過ぎる車のエンジン音を混ぜながら、私は今日も建物に囲まれたこの街を歩いている。

 

 

かめ(@kame16g

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