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Homecomings『HURTS』

レビュー

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Homecomingsの『HURTS』を聴いた。すばらしい。リリースされてから何度も聴いてる。今回のアルバムは以前よりも感傷的で激しい。聴きながらその理由をずっと考えていた。

彼女たちは想像以上にハングリー精神を持っているバンドだったのかもしれない。あるいはツアーで一緒に回ったバンド達に大いに刺激を受けたのかもしれない。そう思った。今回の表題曲「HURTS」「I CAN'T TELL YOU WHAT I'M GOING TO DO」の2曲に顕著なのだけど、今回の曲はどれも肉体的なサウンドへと進化していると思う。ギターの音は以前よりも歪みが多く、ドラムの音はかなり頼もしくなっている。

良い意味で荒削りな部分が残っている。あえて「いなたい」部分を意識しているんじゃないかな。その「いなたい」音の作り方がいちいち僕の胸を引っ掻いて困る。特に「HURTS」がそう。胸に迫ってくるような切実さがある。

毎日毎日とは言わないけど
嫌な事が次からは次へとやってきて
なんとなくの寂しさが夜に向かってくる(HURTS) 

僕がこの曲に肩入れしてしまうのは、この感情に覚えがあるからなのだ。友人と遊んだ帰り道、恋人と「じゃあね」と別れて家に着き部屋へと入った瞬間、満たされれば満たされるほど、反動で寂しさが襲ってくる。「なんて贅沢だろう」と思う。「弱いやつだよな」と情けなくもなったりするけど、思ってる以上に自分は寂しがり屋なのだろう。「HURTS」という曲はそういう寂しがり屋な僕を引きずり出す。油断すると聴いていて叫んでしまう事もしばしば。

たたみのさんの声は不思議だ。寂しさを際立たせながらも同時にとても冷静で適度な距離感を保っている。かと思いきや、暖かい手を差し伸べてくれる瞬間もある。いや、全部妄想なんだけど、そういった感情を抱く声なんだよね。

最後の歌詞が凄く良かった。

明日はきっとよく眠れるよ
ちょっとした運みたいなものなんだから

きっと、この歌詞でほんの少しばかり救われたのは僕だけじゃないと思う。きっと。

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うめもと(@takkaaaan