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雨のパレード「You」

雨のパレードの楽曲には「とにかく美しくて透明感がある」、そんなイメージがある。「You」は彼らの最新シングルの表題曲である。

彼らの魅力はまずサウンドにある。ドラムひとつとっても単なるドラムセットではなく、様々な打音、アナログからシンセサイザーに至るまでを使い分け、楽器本来の音と機械的な音を組み合わせることで、優しくも力強い音を作り上げている。

そしてボーカルの声。バンドにおいて顔ともなるその声は独特で、切なく優しく歌い上げたかと思えば曲の盛り上がりに応じて力強くなる。

この楽曲は個人的に思い入れが強い。「あの頃の僕」や「今でもまだ覚えてる」など、後悔を思わせる歌詞。そしてタイトルにもなっている「あなた」の存在。最後のサビの歌詞にもなっているが、

人は誰しも一人では生きていけない

この言葉はよくいろんなところで目にするし、やっぱりクサい言葉だと思う。「わかってるよ!」とつい言ってしまいそうになる。

けれどこの曲にはその独特のクサさがない。人間誰もが頭ではわかっていながらも、相手をないがしろにしてしまったり、うっとうしく感じてしまう。それゆえに傷つけてしまうこともあるし、私にも身に覚えがある。ただ、それを歌っているこの曲はすっと胸に落ちていく感覚で心地いい。

相手がいてこその自分の存在を、認めたくない時がある。自分は一人で立っているんだと思いたいこともある。けれど、自分は一人で立っているんじゃない。今まで出会った「あなた」、今一緒にいる「あなた」、そしてこれから出会う「あなた」がいて、自分がいる。そんなことをあらためて教えてくれる。

 

 

eve