岡村靖幸 LIVE TOUR 2014「将来の夢」
ツアータイトルが「将来の夢」って?何だそれ?書き初め?と疑問から始まった今回のツアー。
私が行った公演は、初日の福岡、名古屋、赤坂BLITZ2日目、ダイバーシティ両日です。ダイバーシティの最終日はゲストがいるなど少し異なるものでしたが、その他の公演のセットリストなどは概ね同じでした。
岡村ちゃんのライブは歌はもちろんダンスもすべて見逃したくないので、「ベイベ」と呼ばれるファンの皆様は開場のかなり前にはスタンバイします。また彼はアンコール含めて約3時間のステージをこなすため、ファンは(待機時間含め)約4時間立ちっぱなしとなるので、見る側にも気合いと体力が必要となります。
そんな気合いの入ったファンでぎっしりの会場は開演前からものすごい熱気で、さらに岡村ちゃんのライブではおなじみの開演前に流れる曲「火の鳥」と紫色のライトに照らされた幕が「早く!」という気持ちを煽ります。
照明が暗くなったと同時に爆音、そして紫色の幕の向こうに映る岡村ちゃんのシルエット。ファンの悲鳴。
最終日ゲストのBase Ball Bearの小出祐介さんも「登場する前のシルエットの段階でこれだけ会場を熱狂させることができるのは僕の知る限りでは日本では岡村さんだけです」とおっしゃっていましたが、まさにその通り。
悲鳴やら絶叫の中で、1曲目。最新曲であり、小出さん作詞のコラボ曲「愛はおしゃれじゃない」。幕は開かずに本人の歌声だけ聞こえてきます。いつもここですぐには登場せずに岡村靖幸は焦らすのです。やっと曲の途中から幕が開いて本人登場。ここですでに会場のボルテージは最高潮に。間違いなく大スターです。
この後は畳みかけるように「ビバナミダ」。演出も前回のツアーとは異なり、主題歌にもなっていた「スペースダンディ」バージョン。曲前にキャラクターの声が入ります。こういった細かな演出の変化がうれしくもあり。
「カルアミルク」を丁寧に歌い、会場全体の空気をしっとりと変えた後は、昨年発売された大貫妙子さんのトリビュートで坂本龍一教授がプロデュースしてカバーした「都会」。本人が作詞も作曲もしていない曲を、弾き語りではない状態で聴くことは滅多にないので、これはとても新鮮でした。 普段の「少し子供っぽい(って本人48歳ですが)」感じではなく、「大人っぽい」一面も見れて、その色っぽさに驚かされたりしつつ、少しの間も目が離せません。
その後も息つく暇なく繰り出される楽曲とダンス、飛び散る汗。とても48歳とは思えないばかりか、2011年の復活以来、どんどん体力がつき、声も出てきているように思えます。
本編最後の「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」からの「だいすき」。会場全体の多幸感。老若男女全てが笑顔笑顔!思わず「靖幸、抱いてー!」といってしまう男性(!)ファンの気持ちもわかります。
「Super Girl」では「ほんとのダンスチャンスロマンスは自分次第なんだよ。みんなわかってるでしょ?」とお馴染みの問いかけから、名古屋公演では「わかってると思った!」が加わり、その可愛らしさ(48歳)に会場驚喜。側転もしていましたが、回を重ねるごとに精度が上がる!岡村ちゃん恐るべし。でも怪我が心配なので控えてほしい複雑なファン心理。
今回のツアーの個人的ハイライトとしては、「はっきりもっと勇敢になって」を歌ったことです。2007年発売のこの曲、その後に色々あったことの経緯もあり、「モテキ」で使用されても決して歌うことはなく、こちら側としては「メンタル的に歌いたくないんだろうなあ」と思っていました。だからこの曲を歌ったときこそ、過去の呪縛から解き放たれたという証なんだろうと、(ファンとして)勝手に思い込んでいたので、イントロが流れ、「同じような日々はもうすぐ過去だぜ」と堂々と歌う姿を見た時には感極まりました。実際に泣いてる方々も少なからずいました。
今回のツアーは前回ツアーのアイボリーほどにはセットリストに変化はない印象で、多くのファンが待ちわびているであろうツアー前のアルバム発売もありませんでしたが、やはりさすがの完成度。そしてオーディエンスの心を掴んで話さないパフォーマンス、圧巻でした。誰も真似できない唯一無二の存在。
また、今回は客席に向ける笑顔も多く、本人が充実している様子を伺わせました。
しかし、ツアータイトル「将来の夢」の意味は結局なんだったんでしょうね。感受性が鋭くない私には最後までわかりませんでした……。
4/7 Zepp Fukuokaセットリスト
1. 愛はおしゃれじゃない
2. ビバナミダ
3. カルアミルク
4. いじわる
5. 都会
6. Co'mon
7. スキャンティブルース
8. イケナイコトカイ
9. ア・チ・チ・チ
10. Vegitable
11. 聖書
12. 19
13. 5!!モンキー
14. チャームポイント
15. あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう
16. だいすき
encore
17. DATE
18. 祈りの季節
19. マシュマロハネムーン
20. SEX
21. はっきりもっと勇敢になって
22. どぉなっちゃってんだよ
23. SuperGirl
eocore2
24. 弾き語り→Lovinyou
25. 友人のふり
26. レモンキャンディ(歌詞がcharaと異なる?charaへの提供曲。この曲は福岡名古屋大阪公演のみ)
27. Lion Heart
28. Out of Blue
5/5 Zeppダイバーシティのみ「愛はおしゃれじゃない」と「ラブビデオ」にゲストボーカルにBase Ball Bearの小出祐介さん。
今後も健やかに、かつ、できればニューアルバムを!と思いますが、秋に行われる次のツアーの発表もあったので、難しいのでしょうね…でも…アルバム出してくれー!
なみへい(@bay73hey_21)