アルバムオールタイムベストの前に上半期を振り返らねば!数が中途半端なのはご愛嬌ということで。
ベストアルバム
6. 失敗しない生き方『常夜灯』
ジャズをとりいれたインディーロックを奏でるバンドの1st。アルバム全体に漂うのは危うさや不安定さ。しかし自分はその中に夢を感じる。装飾過多でやけにキラキラしたあの夢ではなく、東京の郊外の住宅地で夜中に人知れず爆ぜるような、そんな素敵な夢を感じる。
5. 曽我部恵一『まぶしい』
全23曲67分。しかもジャンルはオーソドックスなポップスからフォーク、ヒップホップ、アカペラ、ポエトリーリーディングなど雑多。各曲の内容もまるでバラバラ。しかしそんな楽曲たちが最終曲の<例えばうまく歌えなくても 完璧じゃなくても 歌おうと思ったことが歌なのだから>というフレーズに収斂される。”歌うこと”それ自体に目を向けた意欲作。これからどこに行くのかますます目の離せない存在になった。
4. Lamp『ゆめ』
"質の高いポップス"なんて言葉を何の裏もなく使えちゃうのはLampくらい。相変わらず耽美で恍惚とさせる楽曲がこれでもかと立ち並ぶ。「A都市の秋」の複雑さと洗練されっぷりもすごいけど、一番は「さち子」。まるで誰もが心象風景として持っているノスタルジックで美しいワンシーンのよう。
3. BUGY CRAXONE『ナポリタン・レモネード・ウィー アー ハッピー』
『Joyful Joyful』と『いいかげんなBlue』という2つの名作を経て、彼らはついに大きな光を手にしたようです。ここ2作ではナイーブなハートを抱えながら、それでも素直に生きようとする姿があったけど、今作はそこも乗り越えたように見える。自分は何より美しいし、生きることって最高にステキじゃん!そんな感じです。悩みやセンチメンタルさえもひっくるめてそう歌う彼らは誰より強い。
2. 蓮沼執太フィル『時が奏でる』
ゆったりとたわやかに湧き続ける、あまりに広大で豊穣な音の水源。重なり合う音の数々は、確実に立体感を持ちながら、それでもあくまで澄み切っている。
フィルハーモニーという編成ゆえ、とっつきづらいものかと思っていたが、まったくそんなことなかった。男女ボーカルのうたが主軸に置かれたり環ROYのラップがいいアクセントになっていたりと、仕上がりは極めてポップ。完成度の高いアルバム。
1. シャムキャッツ『AFTER HOURS』
このアルバムに関してはまた別に一本書きたいですが、とりあえずダントツです。このまま年間ベストをぶっちぎるどころか、6年後の10年代ベストでも軽く上位に来てるでしょう。春一番が吹いた日にこのアルバムが発売されるというステキな出来事を体験できただけで2014年の上半期は意味がありました。
ベストトラック
10. Hi, how are you?「?LDK」
9. 星野源「Crazy Crazy」
8. きゃりーぱみゅぱみゅ「ゆめのはじまりんりん」
7. GREAT3「モナリザ」
6. tofubeats「ディスコの神様 feat.藤井隆」
5. the pillows「Future」
4. Lamp「さち子」
3. 小沢健二「愛し愛されて生きるのさ」(『我ら、時』収録)
2. でんぱ組.inc「サクラあっぱれーしょん」
1. シャムキャッツ「AFTER HOURS」
ベストトラックは上位3曲が他とは一線を画してます。「愛し愛されて生きるのさ」のライブ版は熱量凄すぎだし、でんぱ組のこの曲にはPV含めて衝撃を受けたし、シャムキャッツのこの曲はただただ素晴らしかったです。
聴けてないアルバムも沢山あるし、年間ベストがどうなるか楽しみです。