ぴっちです。もう十数年このブログを止めたり動かしているのですが、もっと気楽にやりたいのでとりあえずやってみます。長い記事を書くこともあるけど、基本サクッと読めるようなブログにしようと思っています。今時ブログ?とも思いますが、僕はブログが好きなので。
The Otalsの新作がとてもよかったのでそのことについて書きます。レビューというほどのものではないけどTwitterの140字では足りない。なのでブログに書こうかなーと。そういうものを続けていけたらと思ってます。よろしくお願いします。

The Otalsの2ndアルバム『All Imperfect Summerland』がものすごく良かった。まだ8月だけどたぶん僕の2025年のベストアルバムになると思う。
とにかく圧倒的に良い曲だらけのアルバムだ。全17曲、うち1曲がインストなので歌ものは16曲だけど、はっきり言って捨て曲がない。どの曲もシングルカットできる。誇張してるように思われるかもしれないがマジで、近年で言うと米津玄師の『LOST CORNER』や宇多田ヒカルの『BADモード』のように本当にいい曲しか入ってない。しかも全17曲ある。にも関わらず1時間10分というまとまりの良さ。
そして1曲目の『アンチソーダにいわせれば』がアルバムの始まりとして百点満点なのだ。
ギターがかき鳴らされる直前のあの鳴りと少しかましてくれるようなドラム、最高。ああ、海に行きたくなる。実際に海に行ったら「海だなー」ってなるんだけど、このアルバムを再生すれば目の前に海が広がるような完璧な導入。
シューゲイズポップと評される彼らだけど、個人的にこの入りで頭に浮かぶのは銀杏BOYZの『光の中に立っていてね』とThe Morning Benders『BIG ECHO』。一気に最大瞬間風速MAX。インディーロックもジャパニーズロックもシューゲイザーもポップの名の下に一緒くたにまとまった物語が始まるのだ。
そこで歌われるのは男女の不完全な関係性。
「そういうことにしとこうぜ 今日のところは」
と異性の仲良しなのか恋人なのか、定義した瞬間に魔法が解けてしまうような不完全な関係性がたまらない。たぶんこういうときが一番楽しい。ボーカル二人の掛け合いを聴いていると僕はN'夙川BOYSのことを思い出してなんだか泣けてくる。永遠に続いてほしいけどそれは保証されていない、今に100%身を捧げる真摯さがあまりに尊い。
「Moon Landing!」も最高。5月にシングルとしてリリースされた曲だけど、もしかしたらこちらもより銀杏BOYZを思わせる楽曲かもしれない。「夜王子と月の姫」や「銀河鉄道の夜」を思わせる雰囲気がある。でもシンセが鳴りまくっているので最初はサカナクションっぽいとも思いました。
「修羅だってクラスメイト」はThe Otalsのレンジの広さを感じさせてくれる曲だった。歌詞には元ネタあると邪推するけど僕にはわからない。中期くらいのPerfumeを思わせるアレンジで耳が楽しい。
なおこのMVはEurekaが参加したシングルバージョン。
とまあ、僕はこのアルバムを聴いていると他の大好きな音楽を思い出す。彼ら自身がインタビューで言及しているスーパーカーやCHVRCHESはもちろん、僕の場合はJUDY AND MARYや銀杏BOYZ、Perfume、NOT WONKなどが頭に浮かんでくる。きっと彼らは様々な音楽を聴いてそれらを模倣し、その上で自分たちの音楽に仕上げている。彼ら自身の音楽が未完成だからこそ様々な音楽を触媒にして彼らなりの音楽に仕上げている。その不完全さがそれこそビートルズを始めとしたロックの歴史そのもので、やっぱりぐっと来る。ロックは自由でいいのだ。本気で遊べば、本気の遊びになるのだ。
音楽以外にも、僕が気づいたのはほんの一端だろうけどマンガ「よふかしのうた」やドラマ「ウェンズデー」を思わせるような歌詞もあり、聴く人にとってくすっと笑えるネタが隠されているアルバムだと思う。僕はこういう音楽が大好きだし、いまだにアルバム単位で音楽を聴くのはこういう作品に出会いたいからだ。
あなたはこのアルバムを聴いて何を思った?ファミレスで2時間喋りたくなるよ。きっとこれは僕にとっての今年のベストアルバム。