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BiS解散ライブ「BiSなりの武道館」にむけて

7月8日横浜アリーナにて解散をすると発表したBiSについて、書こうと思っていた。

発表された時点で下書きにこのタイトルまで決めていれて、「これからのんびり書きます」と置いて、何ヶ月も経ち、今になってこれを書いている。「今になって」と言ったが、全く書く気がなくなっていたわけではない。なかなか書くのが進まなかったのも、いざ書くにあたって音源聞き返し、インタビューを読み返してみると、起こった出来事とかが多すぎる。とにかく濃い。ひたすら濃い。まとめてワンクールのドラマを見たんじゃないかみたいな疲労感。それで今までかかってました。そんな言い訳。

思うことはそれなりにあるし、良い曲だと感じるものも多くあるので書きます。 

まず一つだけ言っておかなければならないのは、自分は古参でもなんでもないです。『IDOL is DEAD』という、今考えるとあの時点でのベストアルバムなんじゃないかと思われるCDをCDショップ対象のノミネート作品の中の一つとしてレンタルし、その時点では特にドハマリすることも無く、何回か聴いてipodに同期することもなく終わってました。そこから一気にはまりましたけど。

BiS「DiE」

《もう一度 問いかけるよ そこはどうなってるの?命は燃やしていくものだなんて 冗談だ ばかみたい》

ニルヴァーナカート・コバーンは遺書の中で、二ールヤングの「My My, Hey Hey」の歌詞の一部を引用し、「錆びつくより、今燃え尽きる方がいい」と書き残し、この世を去った。

BiSの楽曲の大半はメンバーによって歌詞が書かれており、この曲はミチバヤシリオ(現在は脱退)が書いた歌詞がほとんどで、当時の感情をそのまま書いたとインタビューで答えている。

ーータイトルからして「死」を表明しているけど、どういう気持ちで書いたの?

ミッチェル : そのとき、すごく自殺したくて、それを書きました。

ーーえっ、ほんとに?

ミッチェル : はい。辞めることもちゃんと決まっていなくて、死ぬしかないと思って。どうしようもないと思って書いたんです。

*1

ライブ演出やMVによってどうしても過激な印象が先行しているBiSだが、魅力の一つは間違いなく歌詞だ。2010年以降の「アイドル戦国時代」と言われてきた背景の中、BiSの歌詞はアイドルに多くある「可愛らしさ」や「女の子の気持ち」といった表現がされているものは少ない。一方、 BiSの歌詞の大半をメンバーが書いていることから、アイドルとして活動していく中での葛藤・感情や悩みなど、その時点の感情が歌詞中に詰められている。 

BiS「Hide out cut」

《I don’t know how much doing how it sells I just was broken my heart always sleepy》

作曲・編曲・プロデュースは主に松隈ケンタが行っている。中川翔子のフライングヒューマノイドとか書いた人です。

曲のクオリティは高く、アイドルとは思えない曲が多い。普通に男性ボーカルのバンドがカバーとかしたらかっこよく聴こえるんじゃないかと思えるくらいのバンドサウンド。そこに不安定なBiSメンバーの声が乗ると、アイドルらしさが時折出てくるから不思議だ。

過激な活動やプロモーションしなくても売れたんじゃないか?と思うこともあった。しかし、ただ曲が良いだけでは何も目立たず、埋もれていくだけ。「話題に上がらなければ無かったものと同じ」それくらいアイドルシーンに尖ってるキャラやひっかかる曲が溢れている。 

BiS「BiS」

《壊したい 自分、ソト、見えるもの ニガイ、アマイ、全部試したい》

アイドル戦国時代の中、明確な差別化をして活動をしてきたBiS。ライブ、MV、リリースイベント、そのどれもが他のアイドルには真似ができない過激さと、BiSにしかできないやり方でここまで登ってきた。これまでの「アイドルとはこうだ」という一部定型化された物事や、見せ方、楽曲、なにもかもの常識を壊し、アイドルシーンへ疑問として投げかけてきた。そんなBiSが「ついに」か「やっと」と言うべきか、とにかく横浜アリーナをもって解散する。

アイドルの解散について、でんぱ組.inc古川未鈴がインタビューで話した言葉が自分の中にずっと残っている。

私には持論があります。それは「アイドルは解散に向かって全力で走っている」ということ。悲しいけど、アイドルには賞味期限があります。綺麗なまま解散をするか、人気がなくなっても続けていくうちに空中分解するか。できれば綺麗なまま散りたい。

*2

正直なところ、自称でもいいのならアイドルに資格は要らないと思っている。しかし、アイドルという単語から想像されるものは、かわいらしさや若さなど、永遠に持つことができないものを多く必要とする。メンバーの変更をひたすら続け、集団やグループとして名前を残していく方法はもちろんあり、現にそのようなグループも存在する。BiSも活動を始めてから、何人もの加入・脱退を繰り返しての今だ。

永遠に持つことのできない若さだけでなく、BiSとしての手段・やり方で活動していく彼女たちは、心身的にもずっとギリギリのところを歩んでいる。武道館で解散することを目標にさまざまな方法で活動をしてきた結果、武道館での解散とはならなかったが、現在のBiSは最後を締めるにふさわしい。

BiS「レリピ」

7月8日の横浜アリーナで、解散に向けて走ることしか許されない彼女たちの青春を見て、どんな演出になるのかまったく想像できませんが、BiSだし、最高に楽しいはずなんで、みんなで騒いで遊びませんか。まだチケット1万枚くらいあるらしいです。

BiS official website / 新生アイドル研究会(Brand-new Idol Society)公式ウェブサイト / Live/Event

最後に一番思い入れのある曲置いて終わりますね。

BiS「Fly」



 

かめ (@kame16g)

日々のこと