うめもと 前回はLEGOの新譜の話で終わりましたね。続き行きますか!
かんぞう ああ。確かそうだった気がする。私、何を選んでましたっけ?
うめもと うろ覚えハンパない(笑)まだかんぞうさんのアルバム10枚は終わってないの!
かんぞう うわ。エグいのしか残ってない(笑)
スクリーモ
かんぞう うめさん、俗にいう「スクリーモ」なるジャンルって聞きますか?
うめもと ラスベガスに行こうとしてますね?
かんぞう そうそう。僕は割とこの辺の音楽が好きで。
うめもと ホルモンのダイスケはんパートはスクリーモに入るんすかね?
かんぞう ああ、そのイメージでいいと思います。まあ、なぜ好きかって展開が例のごとく「エモい」からなんですけどね。
うめもと そうなんだ(笑)
かんぞう スクリーモってそもそも「スクリーム+エモーショナルロック」の部類なので。
うめもと やはり、エモーショナルはかんぞうさんにとって欠かせないんですね。
かんぞう そうそう。大好きジャンル。
うめもと なるほど。かんぞうさんはラウドロックも全然好きなんですね。
かんぞう そうなんですよ。ラウドも得意分野。
うめもと Pay money To my Painも好きですか?
かんぞう 大事なバンドですよ。Kが亡くなったときは、唖然呆然でした。
うめもと 本当に貴重なボーカリストがいなくなったと思う。僕もPTPは大好きです。有名どころだとONE OK ROCKも好きだったりしますか?
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かんぞう 好きですね。よくライブに通ってました。
7枚目 Fear, and Loathing in Las Vegas『PHASE 2』
うめもと 話を戻しますが今回のラスベガスのアルバム、かなりヤバいのですか?
かんぞう 音圧がすごいです。聴き手を平気で置いてけぼりにします。
うめもと そこまでですか!僕、ラスベガスは全然触れる機会が無くて。
かんぞう はい、どうぞ!
かんぞう すごいスピードで進化してます。今作ではベースがメンバーチェンジしてるんですよ。それもあってまた一つ階段を上がったというか。キレッキレかつ飛び道具満載の曲展開が凄まじいです。それがアルバム通して続くんだもの。そりゃ置いてけぼりにもされる。なおかつこれでまだ彼らは自分たちを『PHASE 2』だという。どんだけなのかと。
うめもと 振り幅がある曲ですね。飛び道具が満載というのはなんとなくわかる。
かんぞう 展開がわけわからなすぎて1曲の中で何曲も聴いてるような錯覚を起こす。実際にライブに行くと、音が壁のように迫ってくるので迫力満点です。
うめもと 多分意識的に何曲かの展開を一曲に詰め込んでますよね。『PHASE 2』というタイトルもつまりこれも途中だと。フリーザーで言えば「まだまだ本気じゃありませんよ」と。
かんぞう 私の戦闘力は、53万です。
うめもと いきますか、ザーボンさん。
かんぞう ドドリアさん。
うめもと (やべぇ、もう忘れた)
かんぞう サイヤ人をなめるなよぉぉぉ!!
うめもと カカローット!!!ということは彼等は最終的にスーパーサイヤ人になりたいのかな(笑)
かんぞう いやいや、それは違うでしょ(笑)
うめもと 話を戻すと、ラウドロックだけど彼らはキャッチーですよね。ちょっとパラパラっぽいトランス感もあるというか。
かんぞう そうそう。最近のラウド周りはやたらキャッチーです。ラウド周りに限った話じゃないですけどね。
うめもと もともと、ラスベガスはラウドロックとダンスミュージックというか、そのジャンルをミックスさせてるのですか?
かんぞう スタンスは一貫してこんな感じです。シンセが入ってピコピコしてます。僕こういう音楽を聴いてライブハウスに通って育ってきたので、やっぱりラウド周りは大事にしていきたいんですよ。キャッチーであろうとなかろうと。
うめもと ピコピコしてますよね。それがちょっとトランスっぽい。やたらヘビーなのに聴きやすいというか。結構この手のバンドのライブって激しくないですか?
かんぞう 僕、ラスベガスを最前で見てたことあるんですけど、柵に体めり込んで内臓が潰れるかと思いました(笑)
うめもと それ本当に痛いやつですやん(笑)
かんぞう でも僕、基本後ろで見てますよ、ライブは。どれ行っても。
うめもと てっきりガンガン前方でワッショイワッショイしてるほうかなと思ってましたが(笑)
かんぞう いやいや、そんなことしてたらこんだけ数いけないですよ(笑)
うめもと でも我慢出来なくて走り出しちゃうライブとかもあったりしませんか?
かんぞう それはフェスだけにしてます(笑)
8枚目 a crowd of rebellion 『Calendula』
うめもと 次のバンドもかなり激しい感じですか?
かんぞう それ派生で一本、a crowd of rebellionって知らないですよね?
うめもと 初耳です。
かんぞう おもしろいですよ。ラウドかつこちらもツインボーカルです。
かんぞう こっちもいいです。
かんぞう 色艶の違う2人のボーカルが上手く噛み合っていて、ありそうでなかったバンドですよ。
うめもと これって、男女のツインボーカルですか?
かんぞう いや、男×男です。凄い声ですよね。
うめもと この美声、男性なんですか!凄い!!この人たち、非常にカッコ良いですよ。
かんぞう カッコいいんですよ、この人たち!
うめもと この美声のボーカルの方良いです。メロディーと声が非常にマッチしてる。でも、結構ガチなバンドですね(笑)
かんぞう もっといろんな人が聞くといいなって思います。声もきれいで、曲もギミック満載且つ何よりエモい。
うめもと 何回聴いても女性にしか思えない。繊細かつ情がある声だな。
9枚目 MY FIRST STORY
かんぞう 次はMY FIRST STORY。マイファスも同じラウドものですけど、ボーカルがワンオクのTakaの弟です。
うめもと その情報だけ知ってます(笑)
かんぞう なら話が早い。聴いてみると本当に声が一緒です。
うめもと ちょっと意地悪な質問良いですか?
かんぞう どうぞ。
うめもと 「これワンオクと一緒じゃん」とは初めて聴いたときならなかったのですか?いや、僕は実際ほとんど聴いたことは無いのですが。
かんぞう もちろんなりましたよ。多分、みんなそうなってます。けど、向こうには向こうの、こっちにはこっちの良さってやっぱりあって。
うめもと ああいう兄の影響受けないわけないか。失礼、続きをどうぞ。
かんぞう 僕はこの1枚のアルバムがとても好きでね。
かんぞう 1stからずっと聴いてますが、やっぱりどこかでワンオクを感じることはもちろんありました。さらに親は森進一に森昌子。そんなサラブレット一家に産まれた彼にとって、Taka以上にバンドをやることが難しかったんじゃないかなーって思います。でもこの1枚で、それらを完全に払拭するにあまりある完成度とメロの良さ、そして吹っ切れ具合に、もはやワンオクと同等かそれ以上に勝負できるバンドになったなと思ってます。
うめもと この一家、本当におかしいよ!
かんぞう どうなってんだか(笑)
うめもと かなり洗練されてると思う。彼等ってまだそんなにデビューして間もないっすよね。
かんぞう 2012年4月にデビュー盤リリースです。まだ2年半。
うめもと それでこれか。末恐ろしい。正直な話をしていいですか。
かんぞう どうぞ。
うめもと やっぱり、偉大な兄になっちゃうんだろうけど、ワンオクの影響というか、やっぱり兄弟だし、メロディーの運び方とかには通じるものがあります。それにやっぱりまだ聴き込めてない僕からするとそのイメージが拭い切れることはなかったです。ただ、ワンオクと比べてどうかは置いといて、かなりこれからが楽しみなバンドではありますよね。まだまだ伸びしろがありそう。
かんぞう 最初の一枚から聴いてる僕からしてみると、彼らのスタイルが盤石になったなってのは思いますし、比較されてもなんのその、この強くたくましいメロディはワンオクには絶対に出せない。彼らが持つ最強の武器ですよ。
うめもと あと全然関係ないんだけど、このPVの女優さんが、私のよく知ってるAV女優さんにそっくりなんだよね。ていうか本人なのかな?本当に全然関係ないね。ごめん(笑)
かんぞう うめさんはSMが好きと。首〆プレイが好きなんですね。僕は無理です。
うめもと 違う!!つーかどっちかというと嫌いだわ!やめろ!
かんぞう ロウソクですか?いや、ムチか。
うめもと ここ、オールカットしますから。
かんぞう 僕アブノーマルなのはちょっと……(笑)まあそれはいいとして、僕、だからマイファス好きなんですよね。スタジアムロックを鳴らすような超ド級のバンドももちろん良いですけど、このくらい尖ってやってるバンドの方が好みです。
10枚目 シナリオアート
かんぞう それで最後、シナリオアート。これは?
うめもと いや、初耳です。
かんぞう あら!これはラウドじゃないのでご安心を。
うめもと 本当見事に全部聴いたこと無かったんだよね(笑)
かんぞう また趣向が違って、きっとうめさんは好きですよ。
うめもと ほうほう。楽しみですやん。
かんぞう うめさん、3ピース好きですか?
うめもと 3ピースのバランスは最強だと思います。
かんぞう なるほど。うめさん、女性ボーカル好きですか?
うめもと 今年のベストトラック振り返ってたら女性ボーカルがやたら多かったと言えばお分かりでしょう。
かんぞう なるほどね。ならばぜひ。
うめもと めっちゃええっす!こんなん大好き!
かんぞう きたなー。シナリオアートは、男女2人ボーカルの3ピース。これで3ピースですよ?しかも女の子がドラムボーカルでこれまたかわいいんだ。
うめもと うん、かなりきた。声だけじゃなく、バンドの音の作り方も好きです。
かんぞう ファンタジックな感じがいいですよね。かつ3ピースの枠に到底収まらないスケールの大きさもにじゅうまるです。
うめもと 3ピースとはちょっと思わないな。そう、スケールが大きいですね。
かんぞう 彼女らも今年の1月にメジャーデビューしたばかりの若手なんですけど、僕そのデビューライブを観に行ったんですよ。もーガッチガチで見てるこっちが心配になるくらいのものだったんですが(笑)こないだあらためてCOASTでライブをみてみたら、もうデビューライブとは打って変わって、堂々たるたるものでした。「変わるなー」って。そういう成長も観れたのも今推したい理由です。きっと某TSUTAYAさんでレンタルできるんでぜひ。
うめもと 借ります。あのね、一番他の曲が聴きたいバンドです。僕の好みにぴったりで。
かんぞう でしょうね。そうだと思います。ポップだし。
うめもと そうなんですよね。いやーお恥ずかしながらポップ大好き人間なので私。という意味でも非常に推せるバンドですね。ていうかドラムの子かわいい!
かんぞう これが関西弁でMCするんですよ。「今日もいっぱいひといるやんな」って。どきゅん。
うめもと きゅん!!(明日借りてこよう)
かんぞう うめさん、そこはNOWだな。
うめもと ごめん!そこは冷静に明日になるね!
おまけ asobius
うめもと ちなみにシナリオアートとの出会い方は一体どういう出会いだったのでしょうか。
かんぞう 確か去年の今頃かな?asobiusってバンドのツアーファイナルを見に行ったんですよ。あ、そのバンドの素晴らしいですよ。ちなみに僕スーパー大好きバンドです。
かんぞう でね、そのライブの対バンに「シナリオアート」ってあって。試しに聞いてみたのが多分きっかけです。フェイバリットって言うのはまたちがうけど...でもいいバンドだし大好きなのはかわらんですね。僕が崇拝して病まないSigur Rosに通ずる所があると思ってます。ポイントは指揮棒です。
うめもと すげー良いです!しかもこの人達、英語歌唱と日本語歌唱、両方同じ曲を同時にリリースしてやってるんですか?
かんぞう いや、正確に言うと、アルバム丸ごと同じ曲で英詩と日本語詩で2枚作っちゃったんです(笑)ちなみにシガーロスこそ僕のフェイバリットですよ
うめもと あ、そういうことか。おもしろいことするなー!気になる!ちなみに指揮棒は常に持ってる訳じゃないんでしょう?
かんぞう 持ってるんだなそれが(笑)
うめもと マジか!ライブでも?
かんぞう そう。意味不明すぎる(笑)
うめもと なんでなんだろう。いや、デカいスケールの音だから合わないことはないんだけど。ところでシガーロスがフェイバリットですか。どういったところがですか。
かんぞう 筆舌に尽くし難いところかな。
うめもと そこを出来れば言葉にしていただきたいのだけど。
かんぞう 海外のバンドだし、言葉もわからないけど、だけど、音楽って本当に素晴らしいなとか、綺麗だなとか、聞いただけでこんなに感情が揺さぶられたことはなかったです。これが音楽の力なんだなって思わされた大事な曲です。そして大事なバンドですね。
うめもと それはこの曲だけを聴いて感じたことなのでしょうか?例えば特別な理由があるわけとかではなく。
かんぞう いや、そこでいくと、そんなの毎日感じてますよ。
うめもと 毎日感じてるというのは?特別な感情を持って聴いてない音楽なんて無いってこと?
かんぞう そうそう。そういうこと。どの音楽を聴いても「音楽好きでよかった」とか「エモいなー!」とか「元気でた!」とか。そういうのって毎日感じるじゃないですか。
うめもと うん。それの極みという感じですか?
かんぞう とりわけシガーロスは、別に四つ打ち高速BPMでもなければEDMでもない。単純に綺麗で、素晴らしい音楽をやってるだけなんですよ。特別理由はないです。ただ、僕の心にクリーンヒットしたってことですよ。
うめもと なるほど。いや、そう、本来この綺麗な音楽って、かんぞうさんの今プッシュしてもらった音楽からすると意外なんですよね。シガーロスはあくまで僕のイメージですけどアーティスティックな感じかなと思っていて。
かんぞう よく言われますよ、それ。普段聴いている音楽と大事にしてる音楽違うよねって。大分前にこれあげたんですよ。
うめもと 確かに、いやーでも何となくわかるんですけどね。自分の核になっていく音楽って本来誰にも理解されなかったりはするし。
かんぞう 僕のルーツというか、いつでも大事にしていたい音楽ってここだったりするんです。
うめもと 「音楽って素晴らしい」ということを聴いてるだけで語りかけてくる音楽って確かにありますよね。
かんぞう ある。うめさん的に、そういう経験ってありますか?
うめもと 僕の好きな音楽の要素として「日常に溶け込む」というのがあります。それは帰りに車とか走らせながら見る風景だったり、コンビニでの立ち読みしてる時間だったり、その自分の行動に溶け込んでる音楽は大事だなーと。
かんぞう なるほどね。
うめもと なんか散歩しながら聴いたらしっくりくる音楽とかあったりするでしょう?なんか聴く時間帯とかを選びそうな音楽とか。そういう限定的なのもなんだかよく好きになっちゃいますね。
かんぞう 多分、音楽を多く知ってれば知ってるほどに得する部分てそこですね。情景によってとかシチュエーションによって選ぶことのできる曲が広がると、とても楽しいはずなんですよね。
うめもと それはある。
かんぞう ところでこれ、完全に僕が選んだ10枚ないしは10曲に対してあーだこーだ言う会になってますね(笑)
うめもと そうだね。僕もういいかなーって思い始めてるよ(笑)
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かんぞう×うめもと時間無制限デスマッチと言ったものの、蓋を開けてみればかんぞうさんにボコボコにされて今回は終わってしまいました。こうやって気心知れた仲間と一緒に好きな音楽の話をするのは幸せなことだと思います。こんなにふざけた対談を最後まで読んで下さった方へ、本当にどうもありがとうございます。できればあなたにとっての2014年の音楽も教えてくれたらいいなと希望を込めて終わりにいたします。今年も楽しい音楽ライフがあなたにあることを願って。(うめもと)
かんぞう(@canzou)×うめもと(@takkaaaan)