「買うんじゃなく、レンタルなんだ……」「むしろレンタルこそ、興味の最前線じゃない?」
今書いていて思っただけなのですが、やはり知らない音楽を知る上でレンタルの存在は大切だと思います。いきなりあまり知らない人のアルバムに3000円を払うのは躊躇するけれど、レンタルで学ぶことで次の「買ってでも聴きたい!」に繋がる。この日本の独自の文化が制度的にいいのか悪いかは正直よくわからないけど、個人的にはレンタルが無かったらここまで音楽を好きになることはなかった気がします。あと友達同士の貸し借りも重要です。
レンタルだいすきクラブ、第3回はAi_Tkgkさん篇です。RECORD STORE DAYの1万字超の渾身のレポートでみんなの度肝を抜いたあの方です。先日、渋谷AXでのATATA×KEMURIのライブで涙し、最近は妙な選曲で洋楽好きの関心を誘う「テラスハウス」をチェックするAi_Tkgkさんのレンタルだいすきクラブ、はじまります。
(編集注:ちなみに今回は編集側が写真のことを忘れてました。すみません)
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HEROSHIさんに引き続き第4回に投稿させて頂きます。Ai_Tkgkです。
ありそうで現実には絶対ない(笑)男女の甘酸っぱい青春描写と、密かにBGMのセンスの良さが話題になっているリアリティショー「テラスハウス 」。
先日、僕が高校生の頃、ハマりまくっていたsublimeの楽曲が流れ、久しぶりに聴きたくなってレンタルショップへ。「どうせなら高校生の頃(01年〜03年)にハマっていたアルバムをジャンルを超えてセレクトしてみよう!」ということで選んだ3枚です。
ちなみに音楽だいすきクラブ内でNACK Dさんが「テラスハウスと音楽」の記事でテラスハウスの音楽に触れているので要チェックです!
1枚目 Sublime『Sublime』(1996年)
88年結成、96年にVo.&Gt.のブラッドリー・ジェイムスの死去により解散。パンクサウンドベースにレゲエ・スカを掛け合わせた独特のサウンドとサーフカルチャー・スケートカルチャーの結びつきで一気にスターダムをのし上がったSublimeの3rdにしてラストオリジナルアルバムです。
カリフォルニアのロングビーチを中心に活動した彼らの音楽は、湘南〜藤沢周辺を舞台にしているテラスハウスにはぴったりのサウンドで、本アルバム収録のSanteriaがたびたびBGMとして使用されてます。
高校生当時入り浸っていたレコード屋で知り合った大学生のお兄さんが教えてくれたのがこのバンドでした。海のない埼玉に住み海外経験などない高校生の僕は、彼らのゆるりとした縦ノリのメロディーを聴きながら、カリフォルニアの照りつける太陽に潮風のにおいを想像していたものです(笑)
ちなみに今聴いても新しいですね。こういうサウンドのバンドって日本ではなかなか出てこない気がします。土地柄・環境柄の問題なのでしょうか。
2枚目 Jack Johnson『Brunshfire Fairlytales』(2001年)
- アーティスト: Jack Johnson
- 出版社/メーカー: Umvd Labels
- 発売日: 2002/01/29
- メディア: CD
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FUJI ROCK FESTIVAL 2014の3日目ヘッドライナーも決定しているオーガニック・サーフミュージックの第一人者・Jack Johnsonの記念すべき1stアルバム。
これはもう完全に当時好きだったオンナノコの影響です(笑)
当時の僕はワンサイズ上のTシャツとワークパンツ、スニーカーでロックやパンクに傾倒する典型的なキッズ(そういう時代でした 笑)。席が隣だったそのオンナノコ(今思えばこのコは本当に洋楽詳しかったな)がハマっていると話していたミュージシャンがJack Johnsonで、近づきたい一心で借りた記憶があります(笑)
そして家に帰って聴いてみてびっくり。こんなにオーガニックでゆったりして心地いい音楽があったのかと衝撃を受けました。当時の僕は寝るときに部屋を真っ暗にして聴いていましたが、今はお酒を飲みながら聴くのも楽しい、そんなアルバムです。
結局そのコとは付き合ったり別れたり……そういった意味でも思い出深いアルバムなので今年のFUJI ROCKでこのアルバム収録曲なんてやられた日には、当時を思い出して青臭い気持ちになっちゃうかもしれませんね(笑)
ちなみにテラスハウスで使われてないかなぁと調べてみたら、最新アルバムからI Got Youが使われてたみたいです。まあ、サーフィンの名所・湘南が舞台だから当然か(笑)
3枚目 Flogging Molly「drunken lullabies」(2001年)
- アーティスト: Flogging Molly
- 出版社/メーカー: Side One Dummy
- 発売日: 2002/03/19
- メディア: CD
- 購入: 2人 クリック: 3回
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日本でもここ最近、THE CHERRY COKE$やJohnsons Motorcarの活躍で少しづつ火が付き始めているアイリッシュ・パンク。僕の中ではアイリッシュ・パンクと言えばアメリカ・ボストンのDropkick Murphysと同じくアメリカ・ロサンゼルス出身のFlogging Mollyな訳です。
これまたSublimeと同様、当時通っていたレコード屋で可愛がってくれた大学生のお姉さんが教えてくれたバンドでした(そういった意味ではリアルに音楽を手に入れ、様々な人と交流できる街のレコード屋の偉大さを今になって感じます)。
前述の通り、当時の僕は完全にキッズだったので、アイリッシュパンクのお祭り感はど真ん中ですぐに虜になりました。ただ、パンクにアコーディオンやヴァイオリン(フィドル)、バンジョーなんかが入ったパンクなんていうものは聴いた事がなかったので、エレキ楽器だけでない、どことなく温かいパンクのメロディ部分に特に心惹かれていました。
今でも鮮烈に覚えているのが、このアルバムの帯にあった「ギネスで乾杯!」の文字で、未成年のためビールが飲めなかった僕は、「20歳超えたら絶対ビール飲みながら踊ってやるんだ!」と夢見ていたのを覚えています(ちなみに大学生の時、無事ギネスを飲みながら彼らの来日公演を見れました!)
このアルバム、特にタイトルにもなっている「drunken lullabies」は今でも元気を出したいとき、騒ぎたいときにはついついかけてしまう、自分の中でのカンフルソングだったりもします。
ちなみにテラスハウスで使用されたかどうか調べてみましたが、さすがに彼らの楽曲は使用されてないみたいですね(笑)
ということで、今振り返ってみても新しいし、聴き続けているアーティストの作品ばかりですね。そして、3枚中2枚のアーティストがテラスハウスで使われてるなんて……当時の僕は結構チャラついてたみたいです(笑)
Ai_Tkgk(@Ai_Tkgk)
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レンタルだいすきクラブ、執筆者交代制の連載として記事を募集しています。週に1度、毎週水曜日の更新予定です。興味がある方は「レンタルしたCD(3〜5枚)の写真」「序文」「感想」「まとめ」を送っていただければ、到着順に掲載します。今のところ来週分はありません。なのですぐに載せます。来なかったら僕が書かなければなりません……。友達から借りた場合もOKです。宛先はガイドラインにて。興味がある人はぜひ!