ネットの音楽オタクが選んだ2022年のベストアルバム150→101
毎度おなじみのベストアルバムです。いつもお世話になっています。今年もtwitterのハッシュタグに多くの人にベストアルバムを挙げていただきました。おそらくは1000近くの人たちが各々のベストアルバムを挙げていたと思います。その中には私たちの呼びかけに応じていた人もいるだろうし、twitter上の知り合いがやっていたのでそれに便乗しただけの人もいると思います。
その中から「1人10作品まで」「カテゴリなし」「作品名を記入している」といった公正にカウントできるものを集めました。今回は540になりました。集計する私の都合上、今回から作品の画像だけで投稿しているものは一律に除外しました。画像検索が大変なので。なのであくまでこの結果は「音楽だいすきクラブが定めた集計上のルールの中でのランキング」になります。ご了承ください。作品に優劣をつけるためのものではなく、あくまで2022年に音楽オタクがどんなふうに音楽を聴き作品を好んだのか、その目安と思っていただけるとありがたいです。
長くなりましたが2022年のベストアルバムです。150枚あります。記事の下にはプレイリストもついています。一部作品には有志によるレビューもついています。楽しんでいただければ!(ぴっち)
このランキングについて
- ネットの音楽オタクが選んだベストアルバムは音楽だいすきクラブ、及びそのメンバー等の特定の誰かが選んで作ったものではありません。
- Twitterのハッシュタグ、募集記事のコメント欄に寄せられたものを集計しています。
- 540人分のデータを集計しました。
- 募集期間は2022年12月1日から31日の間です。
- 同点の場合、乱数を発生させて順位づけしています。
- そのため順位に深い意味はありません。気にしすぎないでください。
- 150位以内はすべて4人以上に挙げられたものです。
- レビューは有志によるものです。500字以内、ディス無しでやっています。
- レビューは随時追加しています。興味がある方は@pitti2210にリプかDMください。
150. Sam Prekop and John McEntire『Sons Of』
149. billy woods『Church』
148. Warpaint『Radiate Like This』
147. Samm Henshaw『Untidy Soul』
《もう何年になる?こんなところまで来ちまったってのに、まだアルバムが出てないんだ》冒頭の独白は自身を皮肉ったものに過ぎないが、それがかえって社会的な枠組から零れ落ちた者の断末魔として耳を劈く。イントロ同様、サウンドも煮え切らない。音像は以前よりグッとスモーキーでくぐもった質感だ。カーテン越しに差しこむ陽光のように、眩しくはあれど輪郭はボヤけた音作りが随所に見られる。
明るいが暗いサウンドと対照的なのがリリック。扱うテーマはバラエティに富んでいるが、より良く在ろうとするセルフケアの側面が強い。サムは大きな家や車よりも、週末のジャンクフードや恋人とのひとときに喜びを見出す。個人にできることは限られているが、その中でベストを尽くそうとする。時折、自堕落になりながらも。
『Untidy Soul』というタイトルは「散漫なソウルミュージック」と訳すのが妥当だ。だが全体のムードを考えれば「だらしない魂」と読み換えてもいいだろう。こと個人の生活において、これほど指標を立てづらい時代はない。行く先を失いだらしなく漂うしかない魂を鎮めるために、本作は鳴らされている。競争から降りることを貴ぶように。怠惰であることを赦すように。
まっつ(@HugAllMyF0128)
146. deathcrash『Return』
145. 奇妙礼太郎『たまらない予感』
144. 竹内アンナ『TIKETS』
143. Soul Glo『Diaspora Problems』
142. The Halo Effect『Days Of The Lost』
141. Kan Sano『Tokyo State Of Mind』
140. Yard Act『The Overload』
音楽に必要なのは、ほんの少しのユーモアだ。リーズ出身のニューカマー=ヤード・アクトは、それを全面に出しつつ、フランツ・フェルディナンドのような捻くれた音楽を鳴らす。デビュー作でありながら、ジェームス・スミスの言葉は生々しく鋭く心に刺し、ライアン・ニーダムのベースは、ゴリゴリのグルーヴ感で心に空いた穴を優しい包む。ユーモアを出しながらヤード・アクト"らしさ"を出し、この時代に輝く素晴らしさに満ちた一枚。
あの店の水を飲むと腹がくだる(@showhaya)
139. Jack White『Fear Of The Dawn』
138. Megadeth『The Sick, The Dying...And The Dead!』
137. Ado『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』
136. RM『Indigo』
135. B'z『Highway X』
134. Flume『Palaces』
133. Original Love『MUSIC, DANCE & LOVE』
132. Loyle Carner『hugo』
131. 寺尾紗穂『余白のメロディ』
130. DYGL『Thirst』
129. 花澤香菜『blossom』
レーベル移籍後では初となる6枚目のフルアルバム。再出発をテーマに北川勝利、沖井礼二、矢野博康、宮川弾といったお馴染みの作家に加え、ポルカドットスティングレイや小出祐介が楽曲提供した。
誤解を恐れずに言えば、僕は花澤香菜の熱心なファンではなく、曲がリリースされたら聴くくらいの音楽方面のファンで、声優や他の活動のことはよくわかってない。僕の中で彼女はあくまで「アホみたいに歌がうまい歌い手」だ。彼女の声は本当によく通る。日本語の一つ一つが丁寧な発音で歌われ、表情が付与される。このあたりは北川勝利のディレクションなのかもしれないが、曲の単語一つで聴く人を楽しませる歌手は他に知らない。
北川勝利による「Moonlight Magic」の《ドキドキ》はもはや発明クラスの殺傷力を誇る。acane_madderが編曲に参加した「Don't Know Why」のアレンジはもはや渋谷系からの引用に留まらないし、「You Can Make Me Dance」での《Shake It Up Baby》は何度聴いても「シャケナベイベー」としか聴こえない。聴けば聴くほど何かが見つかる大充実のアルバムだと思う。
ぴっち(@pitti2210)
事務所移籍後の初のフルアルバムは、新たな1stアルバムって感じの初々しさがある名刺がわりの作品ですね。あまりにも天使属性な歌声を様々なバリエーションの調理法で堪能できるのは毎回楽しみですが、今回は一層力強さを感じる。アップテンポでダンサブルな曲が多く、やはりその中でも「Moonlight Magic」が一際輝くキラーチューンの鋭さだなと思いました。
他の曲もちゃんとそれぞれの「攻め」を心得てくる。「GSSP」のAMSR歌謡、アジアンテイストな「港の見える丘」、長閑で朗らかな個人的にイチオシの曲「草原と宇宙」など変幻自在ながら、全体的にはレトロなアイドル歌謡曲、シティポップ、シンセポップあたりで例えられるような雰囲気の統一感がある。
以前よりインディーポップ、渋谷系な色味は薄らいだ感ありますが、どの曲もなんとも言えぬ独特な花澤香菜らしさが引き継がれてる聴き心地です。毎度のことながら、今作もあっさりと聴き流せるのに中毒性満点のとても素晴らしいアルバムでした。
128. Death Cab for Cutie『Asphalt Meadows』
127. 猫戦『蜜・月・紀・行』
126. Pale Waves『Unwanted』
125. Snarky Puppy『Empire Central』
124. Hudson Mohawke『Cry Sugar』
123. ゆるふわギャング『GAMA』
122. coldrain『Nonnegative』
121. bonobos『.jp』
120. warbear『Patch』
119. Bonobo『Fragments』
118. Vince Staples『RAMONA PARK BROKE MY HEART』
117. CAPSULE『メトロパルス』
7年ぶりとなるCAPSULEの16枚目のアルバム。今作は現在と過去が入り混じった作品で、「シンセ・ウェイヴ×シティ・ポップ」と銘打たれたように、ここ数年Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅでも目立っていたシンセウェイヴを軸に、シティポップを始めとした多彩な楽曲が並ぶ。一方でCAPSULE結成のきっかけとなった「スターリー・ナイト」のセルフリメイクが収録されている。
だからまあわりと観念的というか非肉体的な作品だと思う。楽曲はポップで聴きやすいけど、いわゆるCAPSULE中期のバキバキの踊れるサウンドではない。カジュアルなSFみたいなコンセプトで、最近の中田ヤスタカらしい楽曲が収録されているのだが、前に出る感じでもなくてこれが今の彼なのかなと思ったり。「シーサイド・ドリームス」はそれこそ土岐麻子が歌っててもおかしくないシティポップで、「こしじまさん歌上手!(※何をいまさら)」みたいな気持ちになる。万感の「スターリー・ナイト」も泣けるけど、そんなに泣かせにかかってなくて、そこがとてもCAPSULEっぽいなあと。いろいろあるけど僕はとても好きなアルバムでした。
ぴっち(@pitti2210)
116. Calvin Harris『Funk Wav Bounces Vol.2』
115. The Orielles『Tableau』
一気に世界が拡張された。人それぞれいろんな景色が見えてきそう。不安と安らぎが表裏一体だと実感できるように緻密な音の電波が散布されていく。新感覚の波状攻撃に微粒子レベルにほぐされてくマッサージ。ノスタルジックなインディーロックを奏でていたかつての断片を引っ掛けつつ、異形めいた洗練を遂げて明滅するサブリミナルなドリームポップの影。聴けば聴くほどにアタマカラダに馴染んできてしまうのです。
114. Manuel Linhares『Suspenso』
113. Robert Glasper『Black Radio Ⅲ』
112. ドレスコーズ『戀愛大全』
いや〜もうほんっっと甘く煮詰めてて厚みのある作品でした。こんな味の芋の甘露煮が食べたくなるくらいに。メロメロドラマ大賞を掲げて、愛と情熱の真紅のカーペットを爆走してほしいな。このアルバムは過剰なまでのロマンティックをくれた、それはそれはタイムカプセルみたいなものでしたね。特に5〜7曲目、「ぼくのリコーダ」「エロイーズ」「ラストナイト」の流れは痺れますね〜。アコースティックな「横顔」でしっっっとりと終幕するのがまた現実みのある締めくくりでイイですね。前よりももっと、人を愛したくなる気がしてきました。いっそもう盲目的に。大事な衝動を湧かせて、心を腐らせないように。
111. Foals『Life Is Yours』
110. BROCKHAMPTON『The Family』
ほら、コーチェラに出てたじゃないっすか、彼ら。だからYouTubeで配信観てたんですけど、娘がビンビンにノってたんですよねぇ。この時は生後8ヶ月くらいだったんですけど。光の点滅とか激しさがあるから良く見入ってるのかなぁと思ってたんですが、後日このアルバム流したら同じくらい腰振ってノってたんですよねぇ。
赤ちゃんにも刺さるアルバムです。
9jack(@Nan4y)
109. Denzel Curry『Melt My Eyez See Your Future』
108. Kroi『telegraph』
107. Liam Gallagher『C'mon You Know』
106. JID『The Forever Story』
105. Perfume『PLASMA』
104. Amber Mark『Three Dimensions Deep』
103. Wilco『Cruel Country』
102. The Beths『Expert In A Dying Field』
101. Quadeca『I Didn't Mean to You』
ネットの音楽オタクが選んだ2022年のベストアルバム150→101
101. Quadeca『I Didn't Mean to You』
102. The Beths『Expert In A Dying Field』
103. Wilco『Cruel Country』
104. Amber Mark『Three Dimensions Deep』
105. Perfume『PLASMA』
106. JID『The Forever Story』
107. Liam Gallagher『C'mon You Know』
108. Kroi『telegraph』
109. Denzel Curry『Melt My Eyez See Your Future』
110. BROCKHAMPTON『The Family』
111. Foals『Life Is Yours』
112. ドレスコーズ『戀愛大全』
113. Robert Glasper『Black Radio Ⅲ』
114. Manuel Linhares『Suspenso』
115. The Orielles『Tableau』
116. Calvin Harris『Funk Wav Bounces Vol.2』
117. CAPSULE『メトロパルス』
118. Vince Staples『RAMONA PARK BROKE MY HEART』
119. Bonobo『Fragments』
120. warbear『Patch』
121. bonobos『.jp』
122. coldrain『Nonnegative』
123. ゆるふわギャング『GAMA』
124. Hudson Mohawke『Cry Sugar』
125. Snarky Puppy『Empire Central』
126. Pale Waves『Unwanted』
127. 猫戦『蜜・月・紀・行』
128. Death Cab for Cutie『Asphalt Meadows』
129. 花澤香菜『blossom』
130. DYGL『Thirst』
131. 寺尾紗穂『余白のメロディ』
132. Loyle Carner『hugo』
133. Original Love『MUSIC, DANCE & LOVE』
134. Flume『Palaces』
135. B'z『Highway X』
136. RM『Indigo』
137. Ado『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』
138. Megadeth『The Sick, The Dying...And The Dead!』
139. Jack White『Fear Of The Dawn』
140. Yard Act『The Overload』
141. Kan Sano『Tokyo State Of Mind』
142. The Halo Effect『Days Of The Lost』
143. Soul Glo『Diaspora Problems』
144. 竹内アンナ『TIKETS』
145. 奇妙礼太郎『たまらない予感』
146. deathcrash『Return』
147. Samm Henshaw『Untidy Soul』
148. Warpaint『Radiate Like This』
149. billy woods『Church』
150. Sam Prekop and John McEntire『Sons Of』