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Spoon『They Want My Soul』

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恥を承知で書かしてもらうと、僕は洋楽には滅法疎いのでSpoonというバンドの名前はおろか、どんな立ち位置のバンドなのか、今でもあまりわかっていません。そもそも知ったきっかけはサインマガジンがプッシュしていたこと、Twitterでフォロワーさんがブログでこのアルバムを紹介していた事が気になった理由の一つ。

検索結果: spoon | the sign magazine

Spoon 『They Want My Soul』 - いまここでどこでもない

単純にバンド名が凄く素敵だったのとジャケットも凄く好みだったこともあります。僕はたまにこういった理由でピンと来たら特に試聴もせず、レビューもろくに読まず衝動的に買ってしまうことがあります。そしてそういう場合、なぜかすごくいいアルバムに出会えることが多いです。

そしてこのSpoonの『They Want My Soul』もすっごく素敵すぎるアルバムです。言い方は悪いですが「当たり」なアルバムです。

僕の印象ではこのアルバムは特に前衛的でも、時代の先に行ったアルバムでも無いと思います。非常にオーソドックスでシンプルな作りのアルバムです。もちろんそうはいっても音の粒はそんじょそこらのモノとは段違いで、一つ一つのサウンドに聴き惚れることは間違いないでしょう。サウンドプロダクションがとても丁寧かつ大胆です。

またシンプルといっても、余計なモノを削ぎ落とす事に集中し過ぎた結果いささかソリッドすぎる音像になってしまうアレンジとは違い、『They Want My Soul』は曲に必要であれば、ピアノもシンセも口笛も曲の中に入り込んでいます。その結果、温かみが感じられる音像に仕上がっています。優れたロックバンドにしか出せないダイナミズムが存在していることも見逃せない点です。ギターのフレーズやドラムの鳴りにはっきりと表れています。ややぶっきらぼうなボーカルも特に一層ダイナミックさを引き立てているように思います。いちいち鳴りがロックバンドとしての格好が付きすぎているのです。

で、僕が一番驚いたのはこのバンドは日本のわびさびの心を分かっていることです。アルバムの流れとして落としどころを文句の付けようが無いくらい完璧に位置するよう作られているように思うのです。これ、下手に意識せず作ったのだとしたら出来過ぎなので絶対に計算だと思います。ある意味隙が無さ過ぎて怖いバンドかもしれません。本来少しくらいは少々退屈な展開の曲が続いたりするのが僕が洋楽を聴くうえでよく起こる現象だったのですが。

Spoon「Inside Out」

少しラフに紹介すると、毎日新しいタイプの音楽を聴く事に少々疲れてしまった時は『They Want My Soul』を聴くことをおすすめします。僕がそうだったのですが、流行りの音楽を聴くのも凄く楽しいしワクワクしますが、たまに追うことに疲れ少し心が磨耗してしまう時がありますよね?そんな時に聴くと凄くしっくりくるアルバムでした。

あまり深く考えることも必要ないかもしれません。車でドライブのお供にこの完璧に構築された美しいアルバムを聴けば自分の心が少しずつ豊かになってくるはずです。

これからの季節、秋から冬に掛けても大変相性が良さそうなのでこれからもすごくお世話になりそうです。

 

 

うめもと(@takkaaaan