Mr.Children『REFLECTION LIVE FILM』

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昨年秋に行われた、ミスチルのファンクラブ会員限定ツアーの映像を収めたLIVE FILM。

この作品の見どころはいろいろあるけど、注目は何といっても未発表曲がいち早くお披露目されていること。6月に発売決定したニューアルバムに収録されるであろう新曲が多数演奏されているので、ニューアルバムがどんなものになっているのか。この作品を見ることである程度知ることが出来る内容になっている。

ということで、早速見てきました。ただ次のアルバムがどんな作品になるのか、逆に予想がつかなくなってしまった。

映画を見るまで、次のアルバムは個人的にミスチルでのアルバムで傑作だと思っている『シフクノオト』や、『SENSE』『DISCOVERY』に負けない名曲集になるんじゃないかと期待を膨らませていた。

そして映画で披露された未発表曲を一通り聴いて思ったことは、

「これ、次のアルバムボリュームありすぎて胃もたれするんじゃないか?」

それほど濃密な楽曲ばかりだった。

 

この映画で披露された未発表曲は全部で7曲。

  • FIGHTCLUB
  • 斜陽
  • 蜘蛛の糸
  • I can make it
  • 進化論
  • 幻聴
  • 未完

聴いた感想を簡単に書いていくと、

FIGHTCLUB

イントロの、ギターが音階を駆け上っていくようなカッティングが印象的。疾走感のあるギターポップ。これまでの楽曲でなら「PADDLE」「HOWL」に近い印象。最近のミスチルでは珍しいぐらいギター全面。

斜陽

昨年の「FNS歌謡祭」でも披露された楽曲。ロシア民謡大瀧詠一?イメージとしては西部劇に流れていそうな。

蜘蛛の糸

一転、スローテンポな楽曲。サビのメロディラインは綺麗すぎてラルク(TETSUYAが作るような)バラードに近いイメージ。演奏前のMCでは芥川龍之介の作品からインスパイアを受けたような話も。

I can make it

USロックのような骨太さを感じた。ミスチルの作品で言うと、アルバムの中間に入りそうな曲と言えば分りやすいんだろうか。

進化論

このライブで演奏された時点ではデモ段階のようだったので、アレンジはシンプルなバンドサウンドだったはず。逆にアレンジ次第では相当な名曲になりそうな、雰囲気のある曲。

幻聴

「FANTASY」と並んで、間違いなく次のアルバムのハイライトになりえる楽曲。これまでの曲と比べても「蘇生」「擬態」と同等かそれ以上のレベル。イントロの高揚感、Aメロの突飛な早口感からサビへの期待度を高めるBメロ、そして期待以上のサビ。シングルで出さないほうがおかしいぐらい。

未完

音だけならミスチルとは気づかないぐらい、初々しいぐらいストレートなギターロック。メロの入れ替わりの瞬間になるギターのカッティング、サビでの絶叫など、完璧ロックバンドだった。この映画の最初では「旅人」という、ミスチルの中でもかなりはっちゃけたロックバンド然した曲があるけど、それに近い印象。

 

これらの新曲だけでも十分なボリュームな作品を出せると思えるぐらいの濃密な楽曲群。さらに既に発表されている「REM」「放たれる」「足音 ~Be Strong」「melody」、そして元日からCMで流れている「FANTASY」も控えているわけで。

「FANTASY」についてはもう全盛期に負けず劣らずの名曲の匂いしかしないという。(桜井氏曰く、「HANABI×ロビンソン」という王道ポップとのこと)。

 

「これだけのボリューム、一つのアルバムに収まるの?」と思ったわけで。メインディッシュ、3番、4番バッター勢ぞろいといった様子なので、アルバムならではの遊んだ曲、良い意味での息抜き曲がないと胃もたれしてしまいそうなぐらい、それぞれの楽曲が際立っていた。

ファンクラブの会報や音楽雑誌のインタビューで桜井氏は未発表曲は22曲ほどあると話していた。もしかしたら映画で披露された曲以外の楽曲も入るかもしれない。逆に映画で披露された曲が入らない可能性もある。

さらに言えば来月から始まるアリーナツアーでは更に別の未発表曲が披露されるかもしれない。2枚組のアルバムだって可能性もある。

次のアルバムがどんな作品になるかはわからない。でも今のミスチルを見ると、名盤になるとしか思えないぐらいの作品を出す期待しかない。

 

 

のすペン(@nosupen

南極ペンギン大冒険部屋

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