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散休レコード 第1回 椿屋四重奏『深紅なる肖像』

みなさま、こんにちは。「音楽好きな類人猿」ことゴリさんでございます。

さて、はじまりました散休(サンキュー)レコード第1回目。この企画は第0回でも話したとおり、現在解散した、または活動休止したバンドのCDレビューを通して、その作品の良さや魅力を語り、再評価していく連載です。

さて第1回取り上げるCDがこちらです。

椿屋四重奏『深紅なる肖像』

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今回は椿屋四重奏が2003年に出した1stアルバム『深紅なる肖像』です。

このブログを見ているどれだけの方が椿屋のこと覚えているのでしょうか。ROCKIN' ON JAPANとかでもわりと取り上げられていたし、解散したのが3年前なんで比較的覚えている方も多いはず。

簡単な略歴を説明します。2000年に結成された日本の3人組ロックバンド。メンバーは中田裕二永田貴樹小寺良太。(この当時、音楽好きな友達と話をすると「四重奏なのに三人の、あの」って言われてました。)2006年に安高拓郎が加入して文字通り四重奏となり、翌年の2007年にはメジャーデビュー。しかし2010年3月に安高が脱退、再び三人体制に戻り同年8月にはアルバム『孤独のカンパネラを鳴らせ』リリース。これからどういう音楽を届けてくれるかと思っていた矢先、2011年1月11日に突如解散を発表。

ボーカルの中田さんが現在でもソロで活躍しているので、まだ解散してそんなに経っていないと思っていたら、もう3年経過しているのですね。

 

僕自身、椿屋は初期の頃が大好きで今でもよく聴いています。どこが好きかというのを簡単にいえば「和のエッセンスを入れた作品をギターロックとして奏でている」という点です。

日本の歌謡曲を感じさせるサウンドや「まどろみ」「物憂げ」といった普段日常では使わないような文学的表現など、とにかく和のエッセンスを入れる事にこだわりを見せていました(ライブのことを「演舞」と言っていました)。この和のエッセンスの最大の要だったのが、ボーカルの中田さんの歌声でした。その艶のある歌声から、椿屋四重奏の音楽を「艶ロック」と表現されたこともありました。

では和のエッセンスの背景には何があるのか。中田さんは自分のルーツには安全地帯があり、そのボーカルである玉置浩二さんを敬愛していると語っています。そう考えるとサウンド、歌詞、そして歌い方がなぜに和を取り入れる方向性に行きついたのか、自ずと納得がいきます。彼らの初期の作品の中でも特に傑作といえるのが『深紅なる肖像』です。

1曲目の「ぬけがら」はマイナーコードのボサノバ調の曲です。中田さんの艶のある声、そしてアルバム全体が重たく暗いことを印象付ける予告編のようになっています。そして曲が終わった瞬間、その雰囲気が一気に崩れ、重たいベースラインが印象的な「終列車」へとなだれ込みます。この時点でインパクト抜群です。そして「成れの果て」「空中分解」といった暴力的と言えるほど攻めた楽曲が続きます。「春雨よ」や「嵐が丘」では中田さんの艶のある声が堪能できます。そしてアルバム全体の暗い雰囲気に光を照らすような「小春日和」も魅力的です。

どれ一つとして捨て曲はないですし、構成も優れています。さらにアルバムトータルで44分44秒という、ちょっとした遊び心も入っています。

日本語の良さ、日本語でしかできない表現、純日本的ロックを再確認するという意味を込めて、椿屋四重奏の「深紅なる肖像」にみなさん耳を傾けてみませんか?

椿屋四重奏「成れの果て」

さて散休レコード第1回いかがだったでしょうか?次回は東京音大出身の2人組女性デュオの色鮮やかなアルバムを紹介します。次回もお楽しみに。 

 

 

ゴリさん(@toyoki123

ダラダラ人間の生活