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ネットの音楽オタクが選んだ2010年代上半期のベストトラック 邦楽編 50位→1位

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2010年代上半期のベストトラック、最後の50曲です。

一応書きますが、これはただの目安なので、誰が勝ったとかそういうことではないです。広大なネットの狭い範囲のひとつの傾向に過ぎないものです。もちろん200人超の人々に選ばれたからここに位置するわけだし、それは途方もなく凄いことなのですが、だからと言ってこれが正解というわけでもありません。

だからあまり深刻にならないでください。ただの遊びです。自分の好きなミュージシャンの音楽を自由に楽しく聴けばそれでいいと思います。そんなふうに愛せるアーティストと出会える場所になればこれ以上うれしいことはありません。試聴リンクもぜひ活用してくださいね。

それでは、邦楽最後の50曲です。洋楽ベスト100は来週月曜からやるのでこちらもぜひ!(ぴっち)

200→151位

150→101位

100→51位

ルール、参照記事、選者一覧、ノミネート作品一覧

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50. ふくろうず「ごめんね」

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内田万里の書く歌詞は、心の柔らかい場所をストレートにえぐる。恋人との別れ、その後悔。後悔後悔後悔。何度《ごめんね》と言っても足りない悔恨の情がさざ波のようにどんどん打ち寄せてくる。最後に伝えたかった《ありがとう》はすべてを込めて叫ぶものの、叫ぶ前から届かないことをすでにわかっている。静かでシンプルなバンドアレンジや幾重ものコーラスが、より歌詞の悲痛さを際立たせている。

やや(@mewmewl7

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49. Base Ball Bear「short hair」

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「おもしろさ」に焦点を当てることの多いBase Ball Bear。その中では、歌詞も展開も実にストレートな楽曲。自己の失恋の記憶とリンクして胸をえぐられる様な切なさが押し寄せてくるが、実は前向きだ。希望のない恋を戦い続ける人に聴いてほしい。一縷の希望を抱いて前を向いてほしい。叶わぬ恋や諦められない恋をしている人へ響くであろう楽曲。

rinko(@b1uesinkingreen

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48. OGRE YOU ASSHOLE「ロープ」

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覚醒と恍惚をもたらす、今やオウガの宝刀たる曲。40年前にドイツで発明された喜びの反復を武器に、見晴らしの良いドライな空気で当時のバンドの環境へのシニカルな独白をそれとなく包みつつ、圧倒的な輝きを湛えて私たちの瞳に光を宿す(実際ライブでは血流が活性化されて目は爛々に)。

KV(@sunday_thinker

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47. 乃木坂46制服のマネキン」 

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《恋をするのは いけないことか》というフレーズが印象的な、AKB48公式ライバルとしての乃木坂46の代表曲。アイドルと付き合おうとするも、その影にいる大人に邪魔されて自由な恋愛ができない、という歌詞……を書いているのがまさにその大人の秋元康!憎いです(笑)サウンドの面では、曲が後半に進むに連れて音が徐々に盛り上がっていくというポップソングの基本を抑えている点が素晴らしいです。

ntd(@ntd95

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46. サカナクション「ルーキー」

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誤解を恐れずに言うなら、これまでのサカナクションは、あくまでスタンスとして、ロックなのかダンスミュージックなのかがわからない曲が多かった。しかしサカナクションはそれでは満足出来ないし、その現状に危機感を抱いたのだと思う。「ルーキー」でサカナクションは覚醒した。苦悩の末に辿り着いたこの曲は、結果的に今のサカナクションのベースになったのではないだろうか。

うめもと(@takkaaaan

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45. 高橋優「福笑い」

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震災以降、日本は世界では毎日のように戦いで多くの人が血を流し亡くなっている。そんな今だからこそ《この世界の共通言語は英語じゃくて笑顔だと思う》このフレーズが胸を打つし、今世界において一番必要な事ではないだろうか。いつか、戦いが無くなり、全世界が笑顔という言語に包まれることを僕は願っている。

ゴリさん(@toyoki123

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44. でんぱ組.inc「サクラあっぱれーしょん」 

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でんぱ組.incにとって通算9枚目となるこのシングルは、非常にアッパーなお祭りソングとなっている。いい意味で何も考えずに誰もが楽しめる。多幸感あふれる4分23秒のこの曲で歌われるのは、《君の未来を明るく照らすなんてお茶の子さいさいさい》というとてもポジティブかつハイテンションなメッセージ。でんぱ組.incの曲の中には重く暗い曲もあるが(W.W.Dシリーズが典型例)、とにかくこの曲では明るく楽しく盛り上がる。

この曲は全編を通してとにかくメロディーがキャッチーなところが凄い。初めて聴いたらサビと思ってしまうくらいキャッチーなBメロと、それを上回るサビ、そしてさらにテンション、キーともに高くなる大サビ。むしろサビが3種類あると言ってしまってもいいくらいで、「聴いてテンションが上がらない人の方が少ないんじゃないか」というくらい問答無用でお祭り気分を味わえるのがこの曲の大きな魅力である。

またタイトルの「サクラ」もそうだが、歌詞やアレンジのあちこちに日本的な要素が詰まっているのがポイント。でんぱ組.incは積極的に海外へ進出しているだけに、日本発というアイデンティティが伝わる上に、単純に盛り上がる曲というのは非常に重要だと思う。これからますます飛躍していってほしい。

あじぽん(@pondaring

全てのコードを詰め込まんばかりの曲構造や間奏のアシッド感に酩酊一歩手前。千鳥足でうつらうつらしつつ言葉に耳を傾けると聞こえるのは、出会いと別れ、始まりと終わりが内包された物語。約4分半に詰め込まれた景色は桜が散る様に一瞬で通り過ぎるが、酔いが醒めてもこの景色は夢で終わらんよっ!

まっつ(@HugAllMyF0128

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43. BUMP OF CHICKEN「ray」

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僕の中に広がる精神世界、もしくは君と僕の世界のみに生きてきた藤原基央が、ついに《生きるのは最高だ》と歌った。この歌で描かれるのは、過去を嘆くことなく、未来を悲観することなく、痛みを痛みとして受け止め、現実を現実として捉え、地に足をつけて生きている一人の人間の姿だ。生きてさえいればいつかこんな日が来るのだ。ナイーヴな少年が年月を経て大人になり、逞しく世界に向き合うこんなにも素晴らしい瞬間に立ち会えるのだ。ああなんて、生きるのは最高だ。

やや(@mewmewl7

「ray」とは、光線という意味である。BUMP OF CHICKENの最新アルバム『RAY』のタイトル曲でもあるこの曲は、BUMPとしては珍しい、大胆にシンセサイザーの音色を取り入れた、非常にポップな4つ打ちのEDM系アレンジになっていて、まさにバンドの新たな展開を感じさせる曲になっている。ライブではピークタイムに演奏されるこの曲は、初めて世に出てからまだ1年足らずだが、早くもあの「天体観測」や「ガラスのブルース」並みの最高潮の盛り上がりを見せ、バンドの新たな代表曲が誕生したことが感じられる。

ポップで明るく親しみやすいメロディーに乗って歌われるのは、離別である。しかし絶望に暮れるのではなく、着実に前へと進んでいく、希望の歌である。別れがあるということは、それ以前に「出会って、そばにいた」という事実がある。その事実が後ろから光になって照らしてくれる。

また、この曲には初音ミクとのコラボレーションによる配信限定の別バージョンが存在する。BUMP OF CHICKENにとって初めてのコラボ楽曲であるのと同時に、初音ミクとしても他アーティストとの公式のコラボは初めてであった。配信開始当初はファンの間でも、絶賛・戸惑い・批判がそれぞれあり、大きな波紋を呼んだ。コラボ版のMVをみて個人的に感じたことだが、初音ミクが音符と光を擬人化した存在に見えた。BUMP OF CHICKENは、音符に乗せて光を歌ってきたバンドだ。そんなバンドが初音ミクとコラボを果たすのは、実は自然のことだったのかもしれないし、それは「ray」という曲の懐の深さがバンドにもたらしたものだったのかもしれない。話が飛躍するが、今のBUMP OF CHICKENなら、紅白歌合戦の舞台で「ray」を歌っていても、全く不思議ではない。

あじぽん(@pondaring

バンプの曲でここまでの大衆性とポップ感を持った楽曲は「天体観測」以降だとはじめて。逆に言えば、これまで「天体観測」の印象が強すぎたバンプのイメージを遂に更新した一曲。シンセの導入などエレクトロサウンドがフィーチャーされている点など、その音楽性の変化に戸惑い、未聴の方がいるならぜひ安心して聴いてみてください。藤原氏のあの歌声が重なっていることで、バンプのこれまでの世界観とも共存した、新たな名曲です。

のすペン(@nosupen

BUMP OF CHICKENはずっと真摯に音楽と向き合ってきた。そして絶望と向かい合ってきた。その彼らが《確かめる間も無い程 生きるのは最高だ》と歌う。ずっと追ってきたファンにとって、こんなにも説得力がありこんなにも幸福を感じる曲は初めてだった。2010年代屈指の名曲だと思う。

うめもと(@takkaaaan

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42. サカナクションアイデンティティ

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いざライブになると、この一向一揆感がたまらない。《アイデンティティがない、どーしてー!》という歌詞が載せられたこのサウンドこそサカナクションサカナクションたる由縁。彼らなりの立派なアイデンティティ。2010年代屈指の祭りソングここに極まれり。

かんぞう(@canzou

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41. SMAP「Joy!!」

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この曲を聴いたきっかけは、赤い公園の津野米咲さんが作詞作曲を担当していたからだ。赤い公園の当時のイメージは決して明るいというものではなかったが、その暗さが私には心地よかった。だから津野さんが「国民的アイドルのSMAPに楽曲提供!?」︎と正直びっくりした。実際最初に聴いた時、本当に津野さんの曲なのかがわからなかった。

だけど歌詞には津野さんらしさが出ていた。津野さんの歌詞とSMAPの明るさが良く混じって素晴らしい曲になっていた。最後の《どうにかなるさ 人生は/明るい歌でも歌っていくのさ/Joy!! Joy!!/あの頃の僕らに/今夜だけでもいいから/朝まで Joy!! Joy!!》という歌詞はすべての人への応援のエールになると思う。街中で「Joy!」が聴こえると元気がもらえるのは私だけではないはず。

らいむ(@Tricky_Pink

《無駄なことを一緒にしようよ》このワンフレーズだけでSMAPが永遠のアイドルであることを確信できる。内輪にこもるのではなく、世間に対して開かれ続ける彼らの底力を感じた曲。《あの頃の僕らは》というフレーズからは、SMAPがただのアイドルではなく”国民的"アイドルという看板を背負うきっかけとなった「夜空ノムコウ」へのアンサーソングなのではと想像させられる。「夜空ノムコウ」から15年。”国民的”アイドルは、《無駄なことを一緒にしようよ》と歌ってくれる”国民的"親友になってくれた。この曲を生み出してくれた津野米咲に大きな拍手と感謝を送りたい。

やや(@mewmewl7

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40. くるり「eyerybody feels the same」

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あっという間に終わってしまった(個人的にはもっと聞きたかった)吉田省念を含む4人バンド時代のくるりの一曲。どんな音が鳴るのだろう、と期待していたところに届けられたこの曲は、まさしくバンドとしてのくるりがそこにいる。イントロのリフから、最後の「everybody feels the same」の大合唱までとにかくアガる。間違いなく、くるりの新たなアンセムとなった。

トッポ(@Amazing_toppo

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39. サカナクション「目が明く藍色

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サカナクションには名曲しか無いと言ってもいいぐらい素晴らしい曲で溢れかえってます。しかし、この曲こそがサカナクションが持つエモ・ノリ・音・メッセージ、その全てを詰め込んだ曲だと思います。聴き逃すべからず。

かんぞう(@canzou

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38. andymori「CITY LIGHTS」

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歌詞がまず素晴らしい。やけっぱちで性急でとっちらかって、高円寺からインドから宇宙まで跳んでしいってまう小山田荘平の豊かすぎる想像力が炸裂している。意味不明だけれど苛立ちや痛みだけはダイレクトに伝わってくる言語感覚の鋭さは、まるでカート・コバーンのよう。

くらーく(@kimiterasu

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37. 宇多田ヒカル桜流し」 

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東日本大震災を機に生まれた宇多田ヒカルの新曲である。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の主題歌として依頼されたのだが、もしかしたらこの曲は生まれなかったかもしれない。震災がなければ庵野秀明も前作同様リミックスで済ませただろう。宇多田ヒカルは震災を通して喪失について歌うことを決めた。そしてそれはエヴァのテーマとマッチした。それで話は終わるはずだったのだが、その後彼女は自分の母親を失った。《もし今の私を見れたなら/どう思うでしょう/あなたなしで生きてる私を》という歌詞は、この時点では生きていた母親を指していた可能性はないだろうか。以前「5グラムの"悲しい"と5グラムの"うれしい"は、わたしには同じものにしか感じられない」と話した彼女は、この時何を思っただろう。彼女がこの先「桜流し」を歌う機会があるのだろうか。

考えても無意味だし、野暮だよね。

大事なのは、彼女が《Everybody finds love/In the end》と歌ったことだ。つまりこの先、人は愛を見つけるのである。つまり僕のような下衆な人間が想像する「悲しみ」のずっと先で、愛を見つけることを彼女は確信しているのである。実際、彼女はその後に結婚したけど、おそらくそういうことではない。人はどのような人生を歩もうと、最後の最後で愛を見つける。他の人から見てどれほど惨めな形であろうと、愛を見つけることを彼女は確信しているのである。楽観とも違うその強固な信念は、簡単に到達できるものではない。故に彼女の音楽は尊い。

ぴっち(@pitti2210

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36. ももいろクローバー行くぜっ!怪盗少女

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時代は変わる いつだって追うものは追われるものに勝る-----ILL BOSSTINOのパンチラインでもって彼女たちを形容するならばこんなとこだろう。時代や大人たちや資本主義に追い付かれてたまるかと息を切らし、走り抜けたももいろクローバー。初期衝動が転調を繰り返し、溢れる若さが時代と混じるその瞬間がメロディに変わり、彼女たちは革命家となった。ようやく時代が追いつく前夜にひっそりとリリースされた本作はさながらマニフェストであり、予言書だったのだ。

イチロー@takucity04

ニュースサイトナタリーの成長、CDショップ大賞、映画「モテキ」、アイドルのロックフェス参加など、2010年代サブカルチャーの拡大には彼女たちの存在が欠かせなかったでしょう。発表から4年半経つ今でも、ももクロの確固たる代表曲として君臨している本作のハイライトは、間奏のキャッチーなシンセのメロディではないでしょうか。ヒャダイン曰く「プロレスの入場曲のイメージで作った」このメロディを聴くだけで、多くのモノノフはサイリウムを振って大声でMIXを叫びたくなるでしょう。またももクロと他アーティストが「怪盗少女」をコラボする時に、この部分をどうアレンジするかが一番の肝となっており、それぞれ趣向を凝らしてどうアレンジしているのかを聴き比べるのが楽しみです。

mock in japan(@yinnocent5680

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35. レキシ「狩りから稲作へ feat.足軽先生・東インド貿易会社マン」

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「どっちでもいいよ!」と突っ込まずにはいられない冒頭。縄文から弥生へ向かう生活を描き出す中盤。プロポーズのような稲作への決意が描かれ、なんとなく大団円かと思いきや、繰り返される謎のフレーズ。最後のサビでは、壮大なドラマのエンディングを見たような感覚。さりげなく池ちゃんの歴史を歌うことへの決意も秘められた一曲。これだけ耳に残って、口ずさめるメロディなのは、きっと確信犯。ソウルフルな歌声もずるい。

かえで(@kaede_lily

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34. ももいろクローバー「走れ!」

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「この学校とも、もうさよならだ」僕はイヤホンで世界と断絶されながら、校庭を歩く君を見ていたんだ。3月の風が君のスカートを桜の花みたいに舞い上げて、シャンプーの匂いが空にも届くその瞬間。「ねー!なにしてるのー!」階下からの唐突な呼びかけに僕の体は硬直する。光がカーテンに溶けて教室の壁をオレンジに染める。止まった時間のなか僕は叫ぶ。「別になにもー!」「じゃあさー、こっちで一緒に写真とろーよー!だって今日でもう、この学校ともさよならだよ?」魔法のような言葉をきっかけに、動き出した時間より速く僕は駆け出していたんだ。

イチロー@takucity4

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33. 乃木坂46君の名は希望

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2013年、AKB48関連の楽曲で特に人気が高かったのは、AKB48恋するフォーチュンクッキー」と、この乃木坂46君の名は希望」の2曲だった。前者はちょっと懐かしいディスコ調の楽曲と親しみやすい振付で、社会現象ともいえるヒットとなった。これに対し「君の名は希望」は、ピアノが基調のミドルバラードで、乃木坂46の代表曲のひとつになった。雲の隙間から射してきた陽の光のような優しいピアノと、爽やかな春のそよ風のようなストリングス、心臓の鼓動のような4つ打ちのバスドラ、全身に血が巡るように少しずつ音数が増えていく生命力の象徴としてのバンド演奏。これらが過剰にならず、全ての要素がうまく噛み合って、実に聴き心地の良い楽曲になっている。

この曲、原曲はもちろん素晴らしいが、それ以上に素晴らしいセッションの音源が存在する。それが、メンバーの生田絵梨花と音楽プロデューサーの故・佐久間正英さんによるセッションだ。生田によるピアノ弾き語りを佐久間さんがベースで支えるという心温まるものであり、佐久間さんが亡くなる3ヶ月ほど前にレコーディングされ、乃木坂46のシングル「バレッタ(Type A)」の特典DVDに映像が収録されている。個人的には、この曲はこのセッションのために生まれてきた曲だったのではないかと感じてしまうくらいの出来だった。

恋チュンには《未来はそんな悪くないよ》という一節があり、「君の名は希望」には《未来はいつだって新たなときめきと出会いの場》という一節がある。また恋チュンには《世界は愛で溢れているよ》という一節があり、君の名は希望には《僕が拒否してたこの世界は美しい》という一節がある。つまりどちらの曲も「希望を持って生きることが大切」という内容の、秋元康のメッセージソングである。王道アイドルソングに紛れてこのようなメッセージソングが時々飛び込んでくるから、アイドルは侮れないのだ。

あじぽん(@pondaring

乃木坂46が他のアイドルと違うのは何だろう、と考えると、やはり「お嬢様学校の女子高」感なのである。その雰囲気が醸し出す、美しさやおしとやかさ、そして、儚さ。こうした持ち味が存分に発揮されているのがこの一曲。綺麗なメロディと、学生時代の心の機微を見事に捉えた歌詞、派手すぎず曲に寄り添うようなアレンジ。そして出来上がったこの曲を、真っ直ぐに力強く歌う乃木坂46。完璧である。ちなみに、この曲はメンバーの生田がピアノを生演奏で披露する場合があり、より一層この曲の素晴らしさを高めるようなパフォーマンスになっているので、ぜひ一度見ていただきたい。

トッポ(@Amazing_toppo

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32. Shiggy Jr.「LISTEN TO THE MUSIC」 

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音楽は陽性のエネルギーを与えるもの、という事を池田さんは自覚し尽くしてる。この曲がハイパーポップなディスコチューンなのは上記の考えに基づく必然的なもの。「悲しいことだってあるけれど いつだって笑ってたい」というフレーズは、僕らが音楽を聴いたり奏でたりする理由そのものですよね。

まっつ(@HugAllMyF0128

先日ライブを見たけど、ポップであることがこんなに素晴らしいものだとは!今のうち、見れるだけ見ておきたい。そう遠くない未来で、きっとそう簡単に見れなくなりそう。そんな予感がします。

かんぞう(@canzou

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31. でんぱ組.inc「でんでんぱっしょん」

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萌えキュンソングを世界にお届け!そんな彼女たちのテーマを詰め込んだようなキラーチューン。今や国民的アイドルになりつつあるが、世界へと出ても不思議と遠くなったと感じさせない、そこが魅力的だと思います。

ミツ(@MITSU-TOSHI

グループの勢いを塊にして曲に落とし込み、更に加速させる一因となったテンションフルパワーなマジカルストーリー。でんぱ組の曲って、夢見心地なふわふわファンタジーと、冷静に自らを俯瞰した上での逆境を野心的に描いた面が、混ざり溶け合ってる印象。その中でもこの曲は、どの要素もメーターが振り切っている為に総じてポジティブさへと変換されるハイボルテージなハピネス。前しか見えねえ!といった一品。

わど(@wadledy

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30. Negicco「アイドルばかり聴かないで」

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小西康陽プロデュース。アイドルの立場でアイドルについて歌った小泉今日子の「なんてったってアイドル」から約30年。こちらはアイドルファンの彼氏を持つ女の子の立場で《アイドルばかり聴かないで》と歌いつつも、その正体はまさに2010年代の新・アイドル賛歌。余談ですがここから3作連続でシングルリード曲の歌詞にグループ名が登場します。自分たちの名前がやたら歌詞に登場するアイドルが好きです。

ntd(@ntd95

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29. 大森靖子「ミッドナイト清純異性交遊」

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ひとたびライブを終えれば聞こえてくるセンセーショナルな話題、そして「今ライブを見るべきアーティスト」という声、声、声。2014年夏、多くの音楽好き達の視線は良くも悪くも間違いなく大森靖子に釘付けだった。この曲は、自らヲタを公言する「道重さゆみモーニング娘。)」を賛美した内容で、カノジョの楽曲の中では殊更異彩を放っている。アコギメインの楽曲が目立つ中、打ち込みメインという点然り、自らのドロドロした感情を全て吐き出すような歌詞が多い中、愛する道重のために選びに選んだというフレーズ達が演出する歌詞の世界は、まるで別人が書いたかのような綺麗さに溢れている点も然りだ。特に《春を殺して 夢はひかっている》というフレーズは、アイドルであるために青春時代を捧げざるを得ない宿命の美しさや悲しさをドンピシャで射抜いた言葉だと思う。

大森靖子は今後もますます目を離せない存在になるだろうし、この曲もそんなカノジョのパーソナリティを標榜する曲として語り継がれていくはず。道重のために歌った《世界だって君にあげる》というフレーズの「君」を、道重ではなく大森に置き換える人達が出てくる日もそう遠くはないのではないだろうか。

Ai(@Ai_Tkgk

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28. ゲスの極み乙女。「キラーボール」

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毎日それなりに楽しくたって、みんな心のどこかは空虚で孤独だ。川谷絵音は、そんな心の機微を捉えて湿り気なく表現する。彼らの楽曲には自分語りの重さも無いし、出し辛いブラックな感情も、踊らせて昇華させてしまえばどぎつく聴こえない。つまり、聴き手の毒をライトに吐かせてくれるのだ。ストレス社会に生きてるんだもの、一躍人気を集めてシーンのど真ん中に躍り出るのも当然だろう。彼らの快進撃は、ここから始まった。

rinko(@b1uesinkingreen

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27. Tomato n' Pine「ジングルガール上位時代」 

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はっきり言って「完璧」である。《銀のソリ 日比谷線 名案じゃない》《目印はネイビーのダウン 世界一私がお似合いじゃない》素晴らしいパンチライン、中盤にアイドルが気持ちのたけの思いっきり叫うところで垣間見える女の子のかわいらしさ。数々に女の子の気持ちと連動したサウンド、さらに一番気持ちが高鳴る彼と出会うシーンでいったん落としてどんどんオケを重ねて、盛り上げの頂点を持っていく構成。何処を切り抜いても隙が一切なし加点しかない2010年代を代表するアイドルポップいや、ポップソングの到達点。

ゴリさん(@toyoki123

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26. きゃりーぱみゅぱみゅ「ファッションモンスター」

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ファッションアイコンにもなれる歌姫はたくさんいるけれど、ファッション×モンスターの単語がこれほどまでにバチッと当てはまり体現できる人は他にいない。つまりきゃりーぱみゅぱみゅきゃりーぱみゅぱみゅたらしめ、存在の方向性と自信を確立させた名曲。中田ヤスタカプロデュース作品は数あれど、この曲は他の誰にも歌えない。「私が喋ったことを中田さんが歌詞にしてくれる」発言があるように、きゃりー自身の抱く自由への渇望と、自由への愛を叫んだ自由讃歌となっている。サウンドにロックを選んだのも大正解。《誰かのルールに縛られたくはないの/わがまま ドキドキ このままでいたい》と歌うものの、それでも枠組みの中でしか自由に振る舞えないきゃりーの声が切なくて、いつもサビの高音で胸が詰まる。

やや(@mewmewl7

きゃりーぱみゅぱみゅ3ぱみゅぱみゅ。合わせてぱみゅぱみゅ6ぱみゅぱみゅ。私が友人とふざけて作った早口言葉だが、2010年代はこんな時代だったかも、と思う。私より年下の彼女は、モデル、歌手、タレントとして今や知らぬ人のいない人気者。そして代表曲であるこの曲は、彼女の転換点でもある。これまではメルヘンチックでお姫様思考だった彼女の音楽は、エレクトロニカ要素を増し、カッコよさをプラスした。そして自身を「モンスター」としながらも表現し続ける、まさに彼女そのものを表している代表曲なのだ。

そしていつもワクワクさせられるPVは、孤城で開かれるハロウィンパーティーを舞台に、彼女の生き方をストーリーに練り込んだファンタジー作品としてもおもしろい。彼女はどこまで進むのだろうか。もはや一つの「アイコン」となった今、彼女の次の一手に期待だ。そしてきゃりーを筆頭に、Perfume、自身のCAPSULE等で大成功を収め、今や一流プロデューサーの名を欲しいままにしている中田ヤスタカの躍進も2010年代で忘れてはいけない。中田ヤスタカ3ヤスタカ、合わせてヤスタカ6ヤスタカ……。

HEROSHI(@HEROSHI1111

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25. スピッツ「さらさら」

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バンド結成25周年を過ぎ、ますます安定感の増してきたサウンド。それでいて、このみずみずしさはさすがの一言。絶えず進化してきたバンドの姿勢が伝わってきます。特徴的なギターの音色がとっても心地よいです。そして、相変わらずさわやかな草野マサムネの歌声が歌詞の切なさを際立たせます。ずっと聴き続けられる曲です。

かえで(@kaede_lily

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24. N'夙川BOYS「物語はちと?不安定」

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ベースがいなくて、ドラムも下手くそ。つまりリズムがめちゃくちゃ。それでもこの曲が素晴らしいのは、そのめちゃくちゃさ加減が彼ららしさだから。キラキラしたガレージサウンドなギターに、個性的すぎる男女2人のボーカルが歌う蒼いメロディ。転びそうなほどの疾走感をもってかき鳴らされるギターはまさに青春。インディーズ時代の良い意味での音の軽さが彼ららしさをより際立たせている。リンダdadaの関西弁イントネーションの「別れがある!」に続いて、「誰にも涙見せず」とファルセット気味に少し切なく歌い上げるところにグッとくる。ギャップか、これが。

けんじ(@knj09

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23. 相対性理論「ミス・パラレルワールド

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やくしまるえつこの描く不思議な女の子と、真部脩一の文系女の子は基本的に別人だと思う。でもそれをうまい具合調和させてきたのがかつての相対性理論だった。個人的には「LOVEずっきゅん」のような(※推測)、のちのタルトタタン1stアルバムに繋がる真部脩一の文系女の子像の方が好きだけど、やくしまるえつこの身も蓋もない世界観も捨てがたい。うっかりと不可思議、冷徹とアホが同居した形容不可能の世界こそ相対性理論の肝であり、永井と西浦という歪なミュージシャンがともにそれを支えた。そのチームは我々の前から姿を消した。理由は不明だし、実際崩壊したのかさえよくわからない。元々気まぐれなユニットだった可能性さえある。

この頃の相対性理論はゆるい。ゆえに意図がわからない。たまたま出来上がった楽曲をそのまま形にしたような、デモ作品集のようなゆるさもある。そうかと思えばアルバムは「ムーンライト銀河」で締まっているようにも思える。意図が不明。ただひとつ言えるのはこの「ミス・パラレルワールド」は本当に相対性理論らしい曲だということ。不可解でゆるゆるで無意味。だけどおもしろい。

ぴっち(@pitti2210

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22. cero「Yellow Magus」

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全て忘れて心地良いリズムに体を委ねたくなるような、昼下がりの太陽とビールが似合う曲。気持ちの良いビートにのった歌詞に、様々な暗喩を含んでいるとは調べるまで気付かなかった。奥深さと音の快楽を両立させた、多方面から楽しめる楽曲。

rinko(@b1uesinkingreen

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21. サカナクションアルクアラウンド」

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CMで流れていて、気になってしょうがなかった曲。「こんなバンドがいたんだ」と衝撃を受けました。悩みながらも、前に進み続ける決意表明が表れています。ジャンルにとらわれず「これがサカナクションです」と言える一曲。

かえで(@kaede_lily

今のサカナクションのスタンダードを、ここで決定づけたような感じがするな。PVもかっこいいし、歩みは止まらず廻り続けるっていうことを地で表現している。

かんぞう(@canzou

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20. 七尾旅人「サーカスナイト」

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かつて七尾旅人は「生涯の秘密」という曲で《つなわたりは続いてゆく/はなれわざをきめたい》と歌った。いつだって人生はつなわたり。タイトロープの下を見ると、そこは果てしなく深い虚無の海。だけどもう怖がってばかりはいられない。魔法が解けても軽やかに飛んでみせよう。他でもない君のために、はなれわざをきめたい。満身創痍ながらも蕩けるように甘い、10年代に書かれた最も美しいラブソングのひとつ。

くらーく(@kimiterasu

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19. Perfume「Spending all my time」

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ユニバーサル移籍後の第2弾シングルとしてリリースされた全編にわたって英詞の曲ということで、Perfumeが海外進出を本気で目指し始めたことが伺える。ただ目的はそれだけではない。例えばいつもよりアレンジを硬派にした上で、英詞が日本でどれだけ受け入れられる、もしくはTVでプロモーションせずにどれだけ波及するかなど、この頃のPerfumeはいろいろなことを試していた。

ところでもしこの曲を海外の音楽オタクが聴いたらどう思うだろうか。「EDMアレンジで、日本の黒髪の女の子3人組がまるでSFの世界から飛び出たような印象で、とってもクール!」という感じに収まるだろうか?僕は日本人なのでそこまではわからないけど、やっぱり違うと思う。だって狂ってるもん!AメロのBメロもサビも終始《Spending all spending spending all my time/Loving you so loving you forever》しか言わない歌詞。怖くない?そのような結論に至るまでに過程や心理描写、一切なし。メロディーやサウンドには展開があるのに、歌詞はずっと同じ。「私のすべての時間を使ってる/あなたを永遠に愛してる」それだけ。怖すぎ。Perfumeの可愛さとか愛らしさを排除した先のスピード感と狂気。そういう曲がランキングのこの場所に位置しているのが怖い。

ぴっち(@pitti2210

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18. cero「Contemporary Tokyo Cruise」

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この曲はceroが震災で亡くなった救われない魂を救済する鎮魂歌(レクイエム)ではないだろうか。東日本大震災のメタファーかと思わせる「水没した東京を船でクルーズする」と言う事を題材にし、中間部で《行かないで光よ 私たちはここにいます 巻き戻しして》と「水没する前の時まで再生させてほしい。もう一度、あの時に戻してくれ。」と亡くなった魂たちは叫ぶ。そして、曲の中で本当に逆再生が行われる。その響きは何か一種の祈りのようにすら聴こえてくる。東京と言う視点から震災をとらえ、とても重い内容となってもおかしくない曲をファンタジーでありながらとてもポップに我々の耳へ届けてくれる、新たなる東京を語る上でのスタンダードナンバー。

ゴリさん(@toyoki123

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17. Galileo Galilei「青い栞」

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手放しで大好きと思える曲ってありますよね?それはきっと音楽が好きな人ならば何度も訪れる経験だと思います。僕にとってこの曲はその中でも更に手放しで大好きな曲の一つです。間違いなく『あの花』という作品の影響もあります。曲自体の評価としてそれはどうなんだとは思いますが、この曲に関しては作品と曲の相乗効果が大きいです。本当にどうかしてる!

うめもと(@takkaaaan

メンマにこの曲を捧げましょう。と、いきたいところなんだけど、それを差し引いたとしてもこの曲には青い春にまつわる切なさや楽しさ、そういうのが全部詰め込まれてて、聴く度切なくなる。なんだけど、聴き終わった後には不思議と晴れ晴れ。良い曲だ。

かんぞう(@canzou

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16. パスピエ「最終電車」 

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あっと言う間にスターダムを駆け上がっていった彼女らですけど、いつまでたってもこの曲のような、ストレートなキュートさを忘れないでいて欲しいな。パスピエで一番好き。

かんぞう(@canzou

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15. 天野春子「潮騒のメモリー

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なかなか思い通りにはいかない人生の途中で、ドラマ「あまちゃん」の春子さんや、アキや、ユイちゃん、ユイちゃんのママ、鈴鹿さん他、女たちが、いろんなことに決着をつけながら、元気に生きていく姿に出会えて良かった。 ドラマの挿入歌であるこの曲は、鈴鹿ひろ美ヴァージョンのエヴァーグリーンな透明感や、潮騒のメモリーズヴァージョンのフレッシュなきらめき&ときめき感も捨てがたいけど、私は春子さんのが一番大好き。春子さんの歌声は、今日も、あたたかく優しい。喜びも悲しみも痛みも、すべてを包み込むように、大事に大事に歌ってる。

この曲を聴いてると、恥ずかしかったり悲しかったりした過去も、そんなに悪くないような気がしてくる。あと、ナポリタン(不良の食いもんだよ!)食べたくなる。

ジュリア(@Julia0721

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14. 岡村靖幸w小出祐介「愛はおしゃれじゃない」 

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僕は後追いの岡村ちゃんファンなので全然まだまだなのですが、Base Ball Bearの小出君は岡村ちゃん愛を感じさせる、やり過ぎなくらい良い仕事をしていると思います!なぜ岡村ちゃんが歌詞を書けなくなってきたのか僕にはわかりません。でも彼は多感にいろいろなことを感じ過ぎるのかもしれません。だけど小出君の歌詞により上手く中和されて、ものすごーくポップでキュートな音楽になっている。そんな気がします。

うめもと(@takkaaaan

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13. くるり「奇跡」 

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なにもない日々、つまらない日常。誰もがあって当たり前だと思う事であるが、そんな平和な日々が続いていることこそ「奇跡」だと彼らは歌う。震災以降、誰もが思い出したこの事を、何よりも綺麗で、誰よりも優しく尊い形でくるりは歌う。アルバム『坩堝の電圧』を含め2010年代を語る上でなくてはならない曲のひとつ。

ゴリさん(@toyoki123

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12. Shiggy Jr.「Saturday night to Sunday morning」 

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原田茂幸の巧みなソングライティングに、森&諸石のリズム隊、そして池田さんが生み出したマスコットキャラクターのしぎじゅさんをベースに彼らは快進撃を繰り広げている。CDジャケットを江口寿史が手がけ、tofubeatsの『ディスコの神様』の楽曲参加、Neggiccoやリリスクとの共演、そして多くのイベントからのオファー、はてにはオールナイトニッポン出演。もちろんShiggy Jr.がみんなを興奮させるだけの音楽を作っているのが大前提だけど、なぜ結成から2年も経たないバンドがこうした活躍が可能なのか。それは池田さんが楽しそうに歌っているからだ。池田智子の歌声は2010年代の宝だ。原田さんも森さん・諸石さんも、一緒に仕事したり共演した人たちも、そして僕らのようなリスナーもみんな、池田さんが楽しそうに歌ってくれれば幸せになるのだ。

89〜90年世代の彼らが3〜4歳だった頃、今の彼らと同じように周囲を幸せにしていたバンドがいた。そのバンドは00年代の初めまで活動し、ドーム公演を2度成功させ、解散した。そのバンドのボーカリストは未だに僕らをうれしくさせる天使であり続けてくれる。グラミー賞が目標と話すShiggy Jr.はいつまでも楽しいままの共同体であり続けてほしい。

ぴっち(@pitti2210

90年代前半の、土曜日午後6時30分から放送されるアニメのEDのような懐かしさを感じるのは、僕が90年代に思春期を過ごしていたからでしょうか。そんなJ-POP全盛だった時代のポップスに蔓延していたキラキラ感を、2010年代に味あわせてくれる、聴き手を選ばない無欠のポップソング。

のすペン(@nosupen

最高!まずサビのメロディーがキャッチーで最高だよね。そしてグルーヴが生き生きしてメンバーの楽しんでる顔が容易に想像できちゃうのが最高だよね。そして後ろで鳴ってるギターがいちいちウキウキしちゃっていちいち最高だし、ギターソロなんか阿呆みたいに最高だよね。池田さんのボーカル?最高過ぎるっしょ!

うめもと(@takkaaaan

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11. ASIAN KUNG-FU GENERATIONソラニン

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マンガの方の「ソラニン」を読んで、「ソラニン」を聴き始めた私。原作でソラニンは種田が書いた曲だが、種田は何を言いたかったのだろうか。いまだに考えてしまう。「種田死ぬなよ!」と、当時中2であった私は思った。「こんな曲遺されたら芽衣子苦悩するわ……」とも。《さよならそれもいいさ どこかで元気でやれよ 僕もどーにかやるさ そうするよ》という歌詞は、何からの別れなのか。今でもずっと考えている。余談だが、このレビューを書く際「、ソラニン」を読み返そうと思い本棚を探ってみたら見つからなかった。どうやら売ったか捨てたらしい。私は何をしているのか。本はできるだけ売らないようにしようと誓った。

らいむ(@Tricky_Pink

きっと多くの人が選んでるんだろうなぁ。もはや説明不要。作詞はゴッチじゃないし、本人もその指摘を皮肉っているけど、間違いなくアジカン屈指の名曲。映画で宮﨑あおいが歌っているのも◎。

かんぞう(@canzou

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10. 坂本慎太郎「まともがわからない」

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2010年に入って間もなく、ゆらゆら帝国の解散という衝撃的で大きな損失を伴うニュースがロック界を駆け巡った。しかし翌年、すぐに坂本慎太郎がソロ活動を開始し、『空洞です』で一度完成した自身の音楽を先に進めようとする姿を確認出来た事は喜ばしい事実だ。コンガを利用し、静かで暗いテーマを定めながらも聴き手の心を高揚させ跳ね上げるような音楽、そして相変わらず人間に疑問を投げかけるナンセンスな歌詞、それを歌い上げるセクシーかつどこか無機質な歌声は今尚リスナーを飽きさせない。そんな彼が「まともがわからない」というタイトルの曲を発表、しかもそれをドラマのエンディングに用い、更に劇中音楽までも担当するという精力的な活動は、彼のこれまでアングラ的な要素を含んでいた楽曲がとうとう世間にも受け入れ始めたと言う時代の変化を感じさせる出来事だった。《ああう~》なんて歌詞に記載しちゃう彼のセンスがより多くの人の心に響く時代を喜んでいいのか、悲しめばいいのか。

一つだけ。坂本慎太郎というデビュー以後実験と成長を続け、遂には自分達の音楽を一度「完成」させてしまったアーティストが今尚第一線で活躍しているのは紛れもない事実だ。若者よ、後に続け。

HEROSHI(@HEROSHI1111

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9. 銀杏BOYZ「ぽあだむ」

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2000年代に暴れまくり、「青春パンク」から新たに「銀杏サウンド」を作り上げた時代の寵児となった銀杏BOYZだが、2005年を最後にアルバムをリリースしなくなり、ライブ活動も2010年代に入ると圧倒的に数が少なくなった。この9年は長かった。彼らに魅せられていた引き籠りたちは寂しがりながらも時代の流れに身をまかせ、いつしか青年、そして中年へと成長していった。

そして2014年、9年ぶりにリリースされた銀杏のアルバムからも「成長」が感じられたのだ。この「ぽあだむ」は特に素晴らしいダンスチューンだ。チン中村のギターと村井のドラムが跳ね上がるように響き、安孫子のベースラインは暴走せずに淡々とビートを刻む。そして峯田は我々を歌声で魅了する。かつてのステージ上で暴れ回る銀杏は影を潜め、永遠の「少年」であったはずの彼らは、「青年」になった。

そして何よりも峯田の描く歌詞が素晴らしい。計画停電中の東京に美を見出し、ロマンティックな「ボーイ・ミーツ・ガール」の要素も決して忘れない。“涙は似合わないぜ 男の子だから”と歌う彼を誰が想像しただろうか。誰が何と言おうと、私の2010年代ベストトラックはこれだ。銀杏BOYZはこのアルバムを最後に、三人のメンバーが脱退。峯田一人となったが、ガッカリするのはまだ早い。「第二期銀杏BOYZ」を待とう。9年待った。もう9年でも待ってやる。ちなみにPVも最高。峯田が思う「可愛い女の子の姿」満載だ。

HEROSHI(@HEROSHI1111

チン君。あびちゃん。村井君。僕はこの曲を聴くたび、どうしようもなく彼らの顔を思い出してしまう。会った事は無いよ?でも映像や写真、または峯田本人のブログにも書かれている彼等は会った事がなくても充分に魅力的なのだ。銀杏BOYZの新しいアルバムの中で魅力的な彼等が楽しんでいるのが目に浮かぶ唯一の曲とも言える。それが時々たまらなく悔しくて悲しい。

うめもと(@takkaaaan

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8. YUKIうれしくって抱きあうよ

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あけすけにダークサイドな部分をさらけ出し、猥雑な歌詞を書き、それでいて天使。確かにYUKIちゃんはかわいい。いい大人に「ちゃん」付けとか「かわいい」とか我ながら失礼極まりないけど、そうとしか書きようがないから仕方ない。だって彼女は笑っているから。そして笑っていられる未来のために努力してきたから。JUDY AND MARYという共同体を飛び出し、かつての方程式に頼らず、自らの世界観を作り上げることだけでも偉業なのに、言葉の高みをこれでもかと目指し、邁進する。バンド時代から圧倒的だった歌唱力に頼ること無く、より細やかな表現力を身につけるために様々なタイプの歌を歌う。あの頃の、若さを頼りに伸びやかな声で歌うYUKIちゃんはいない。だけどあの頃以上に幸せそうに歌うYUKIちゃんがいる。思いっきりエロい歌を歌いながら、それを文学の範囲に止め、普遍的なものとして喜びを拡散させるYUKIちゃんは天使よりも眩しい。

ぴっち(@pitti2210

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7. フジファブリック「夜明けのBEAT」 

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彼ら史上最も「躁」な曲ですが、お祭り騒ぎを厭わない曲調とは裏腹に、歌詞には孤独が刻まれている様に思います。だって、《半分の事でいいから 君を教えておくれ》と歌うのは、半分もわかり合えないと知っているからでしょう?これは誰のことも理解出来ないまま進む、紛う事なき僕らの歌。

まっつ(@HugAllMyF0128

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6. 星野源「くだらないの中に」 

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星野源は不思議だ。僕らの心の一番ぐらぐらする部分にこそっと入ってきては、ふにゃふにゃ笑いながら僕らを泣かしにかかる。本人はいたって謙遜してばかりで「いやぁー僕のドロドロした気持ちの歌が皆さんに受け入れてもらえるなんて信じられない」と話す。これである。自分のことは特別だと思わず、サラッと僕らの大事な核をかっさらっていく。そんな嫌な奴なのだ。僕の人生のベストトラックになり得る曲だと思う。

うめもと(@takkaaaan

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5. サカナクション「ミュージック」

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音楽と生きて、音楽と死ぬ。これはまさに、サカナクションの音楽的選手宣誓です。

かんぞう(@canzou

この曲は2013年初頭のドラマ『dinner』の主題歌だった。ドラマのタイトルに引っ掛けるわけではないが、サカナクションの楽曲を聴いていていつも思うのは、「この人たちは食事の時、好物は最後に残しておくタイプなのかな」ということである。サカナクションの楽曲の多くは、Aメロ→Bメロ→サビで徐々に温まっていき、曲のクライマックスとなる大サビで最高潮に達するという流れが多い。おいしいところが最後にやってくるという意味では、音楽も食事も同じなのだと思う。

この曲は淡々と静かにAメロが始まっていき、Bメロで徐々に加熱される。そのままサビに流れ込んで盛り上がるのかと思いきや、ちょっと不思議な浮遊感のある曲調になり、完全には盛り上がりきらない(寸止めというやつである)。そしてそのまま2番まで行ってしまう。言うなれば、1番のAメロから2番のサビまでは、コース料理でいうところの「食前酒」や「前菜」なのだ。ちなみにドラマのエンドロールで流れたのは、1番のサビまで。いわば「メインディッシュ」が来ないままエンドロールが終わってしまうという、非常に焦らされる使われ方をしていた。

シングルが発売になってようやく明かされた全貌はというと、腹を空かしたリスナーを3分50秒もの間焦らしまくり、そして最後にやってくるメインディッシュの大サビで盛り上がり、ラララの大合唱で大団円を迎える。この怒涛の展開は素晴らしかった。フルコーラス版の公開をかなり待たされたことさえ忘れてしまうくらい夢中になれる楽曲であり、5分半の中にサカナクションの魅力が全て詰まっていた。そしてタイトルが「ミュージック」、つまり音楽そのものである。これはサカナクションの宣誓なのだ。料理のフルコースを堪能するのと同じように、フルコーラスを堪能して宣誓を受け止めるのが、リスナーの醍醐味なのだ。まだサカナクションを聴いたことがない人も、いつも聴いているという人も、久しく聴いていなかったという人も、ぜひお腹いっぱい味わってほしい。

あじぽん(@pondaring

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4. 神聖かまってちゃん「ロックンロールは鳴り止まないっ」

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1990年、岡村靖幸は『家庭教師』を発表。夢に浮かれるバブル期の若者と、少しずつ世間を覆う暗い雲を同時に描いた。2000年にはレディオヘッドが『kid A』を発表、従来のロックとはかけ離れた無機質なサウンドは退廃的な風景を想起させ、暗黒の時代、さらには翌年の悪夢のような事件を予期していたようにも思える。この二枚はその年代の初めに生まれ、「過去十年の清算」と「今後十年の予期」を同時に発表しているという点で共通している。

そして2010年、その二枚に次ぐ作品は、この一曲ではないかと私は本気で考えている。彼らが登場した時、日本のロックは再び熱を帯びた気がした。ブルーハーツ銀杏BOYZとは違う、暴れ回るライブ。これまでのロックやブルースを彼らなりに再計算した音楽。批判も数多く飛び交ったが、彼らを支持し、熱狂するファンは数多くいた事も事実だ。この曲は、ド派手なロック調とは言えないシリアスなメロディで、「ロックに人生を変えられた若者」を描き切った事が素晴らしい。《昨日の夜、駅前TSUTAYAさんで 僕はビートルズを借りた セックスピストルズを借りた 「ロックンロール」というやつだ しかし、何がいいんだか全然分かりません》という歌詞で見事にこの時代を清算した。この歌詞のような若者は世の中に何万人といる。の子は若者の代弁者だ。神聖かまってちゃんが10年代のバンドの中で特別な存在であることは、すでに明らかだろう。それはこの曲からも、その後の精力的な活動からもそうだ。

HEROSHI(@HEROSHI1111

追い詰められた非リア充からリア充への反撃。バンドはいつからチャラチャラした連中の趣味に成り下がった?今やすっかり時代遅れになったロックスターという存在を復活させようというの子の試みの最終的な成否はともかく、少なくともこの曲ではロックによる自己肯定感と全能感を観念的に再現することは成功している。小綺麗なアルバムバージョンより、YouTubeの低音質なデモやライブバージョンの方が数百倍素晴らしい。

くらーく(@kimiterasu

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3. AKB48恋するフォーチュンクッキー」 

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世界が終わるはずだった1999年にモーニング娘。は半ばヤケクソ気味に《日本の未来は世界がうらやむ》と言い放った。それから14年経て、代わって天下を取ったAKB48は《未来はそんな悪くないよ》と歌い上げた。そのアイドルソングの変移に、誰かが「随分と希望が目減りしたもんだ」と嘆いていた。本当にそうだろうか?世界の終末を夢想し、甘美なデカダンスに耽っていられる無邪気な時代は終わってしまった。

だから、いま必要なのはドラッグでも武器でも自殺でもシヴァ神でもなく、現実をしっかりと見据えながらゆっくりと希望を炙り出すような表現だ。平坦「でない」戦場を生き延びるために。「LOVEマシーン」よりもぐっとテンポを落とし、デジタルな音ではなくオーガニックな70年代のディスコ/フィリーソウル・サウンドに乗せて歌われる日々をサヴァイヴするための叡智。《ツキを呼ぶには/笑顔を見せること》。希望は少しも減ってしまうことなく、今でも僕らの目の前にある。この素晴らしいビデオを見ればいい。最高の音楽に合わせて踊り、喜びをシェアする。それは紛れもなく「未来」だとか「希望」と呼ばれる光だ。納得の国民的ヒットソング、そしてアンセム。

くらーく(@kimiterasu

リリース時は「80年代サウンドへの回帰」「日本版Get Lucey」といった声があったけど、そんなことはどうでもいい。ただの素敵なポップミュージック。《未来はそんな悪くないよ》と歌われるこの曲は、ありふれた応援ソングよりよっぽど心を軽くしてくれる。

のすペン(@nosupen

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2. tofubeats「水星 feat.オノマトペ大臣」

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正直、僕は「水星」の歌詞の意味がわかっていない。それでもこの曲が好きなのは「始まりには必ず終わりがある」ということを無性に感じてしまうからだ。楽しい音楽やゲーム、映画、大好きなあの子と遊んでる時間。すべての物事には終わりがある。そんな当たり前のことに寂しさを感じる。きっと楽しい時間に含まれる終わりを歌った曲なのだと思う。

うめもと(@takkaaaan

Twitterを開きながら僕は、今まさに友人が出演するイベントに向かうために、小田急線の中、140字のツイート欄に文章を書き殴らなくてはいけなくなった。そのお題は、tofubeatsの「水星」。クラブナイトを鮮やかに彩るミラーボールをモチーフに、踊り明かす人々のの刹那さを描いた名曲だ。

ミラーボールが放つきらびやかで細やかな光は、光が当たらなければただの凹凸の表面を露わにする、それは水星の表面が覆われているクレーターの凹凸にも、トラックという大地の上に面々と形作られるチル・ミュージックめいたシンセサイザーの音色や2人のラップという凹凸にもつながる。「僕らの時代の"ブギーバック"だ!」と息巻く喧騒は、クラブフロアにはマッチしにくいこのエモーショナルな一曲を、クラブに足繁く通うことのない人も含めナチュラルに受け止めているようだ。

そんな名曲を聴くたびに思うことがある。「なんで<月>というタイトルじゃないんだろう」ということ。月を巡る語句や小噺は数多いことからもわかるように、あまりにもメジャーすぎる惑星だ。その脇にゆらめく水星は、月によく似た凸凹のクレーターの地形でありながらも、探査機メッセンジャーによる水星探査が始まるまで、その事実はおろか地質すらもわからなかったのだという。水星は月という隣人がいるがゆえ、あまりにも小さく、儚く見える。それがゆえだろうか、この歌曲「水星」は、まるでハウスミュージックを通過した新世代のブルースのように、どこか悲しみが漂わせている。

盟友オノマトペ大臣とtofubeatsは「水星」のなかで、こうライムをふむ。

《めくるめくミラーボール乗って/水星にでも旅に出ようか/いつか見たその先に/何があるというの?/キラキラ光る星の狭間で/歌い躍り明かしたら/もっと輝くとこに君をつれていくよ》

彼らが歌うそのリリックは抽象的で、それがゆえに普遍性を得ている。胸を射つのは「今夜はブギーバック」やその時代から矮小化し、フラフラとした浮ついた生活の中、「ガラスのハート」だと自己を見つめ、宇宙へと飛び立つ夢想をしてしまう、あまりにも不安定な「希望」に対する捉え方だ。

さらに一歩を踏み出してみよう。月にまつわる小噺とはつまり、過去の世代が語る物語ではないか?、水星を通してtofubeatsオノマトペ大臣の2人が歌いあげた希望への不安定さとはつまり、過去との対比に過ぎないのではないかと。彼らはこの曲において、「ポピュラーな星になぞられることをせずとも、僕らの気持ちを乗せられる星がすぐ近くにある」という僅かながらのポジティビティを、ゆとり世代〜さとり世代に示し、だからこそこれほどの多くのファンが視線を向けらのではないか?と。

これは後にtofubeatsが『lost decade』というタイトルで鮮烈なインパクトを与え、自らの世代という重荷を背負う活動を始めていくことにもつながっていく。クラブハウス渋谷OTOに煌めいているであろう小さなミラーボールを思いながら、その光を見つける僕らはここに確かにいる、青臭いことを思いながら、僕は友人の待つ渋谷OTOのドアを開いた。

草野(@grassrainbow

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1. andymori「1984」

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和製リバティーンズ?第二のくるり?様々な通称を付けられているandymoriだが、彼らは間違いなくただの「andymori」という唯一無二の存在として後世に語り継がれるべきバンドである。2010年のバンド戦国時代幕開けとして相応しい『ファンファーレと熱狂』からもそれは見受けられる。特にリードトラックの本曲は、《疑うことばかり覚えたのは戦争映画の見すぎか/親たちが追い掛けた白人たちがロックスターを追い掛けた》という歌詞、ガレージロックや古き良き日本の音楽の影響を受けた曲調からもわかるように、彼らが常に「世界」と「過去」に目を向け、ロック史に歴史を刻む事を意識していた事がわかる。小山田壮平は間違いなく近年最高のソングライターだ。ゆらゆら帝国が解散しても、サザンオールスターズMr.Childrenのリリースペースが明らかに遅くなっても、日本にはandymoriという誇るべきバンドがいる。その事実だけで我々は2010年代という時代を生きてきた。彼らが解散した今、我々は「第二のandymori」ではなく、「唯一無二の存在」であるバンドの登場を望む。

HEROSHI(@HEROSHI1111

《親たちが追いかけた/白人たちがロックスターを追いかけた/か弱い僕もきっとその後に続いたんだ》というリリックからも解るように、この曲は半世紀以上に及ぶロックの歴史の中に自分達を位置づけ鼓舞しながら、すべてから切り離された宙ぶらりんな疎外感をも同時にリプレゼントする。絶妙なタイム感をもったドラムからスタートし空虚と高揚をフラフラと行き来する、この国最初のフラワーチルドレンの眩しすぎる咆哮。

くらーく(@kimiterasu

1984年に生まれた僕にとって、この曲は単なる「いい曲」では収まらないくらいの想い入れがある。《親たちが追いかけた白人たちがロックスターを追いかけた/か弱い僕もきっとその後に続いたんだ》のたった1フレーズで僕の人生の大部分の説明がついてしまうなんて、こんなにも嬉しくて、どことなく儚いことがあるだろうか(そして同世代の音楽好きの多くが同じ感想を持っているような気がしてならない)どうして解散なんかしてしまったんだ。疑うことばかりの世の中でも、裸で泣きながら、走り続ける君たちの姿をいつまでも見ていたかった。いつか再び君たちに会いたいよ、いつでも想っている。

Ai(@Ai_Tkgk

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ネットの音楽オタクが選んだ2010年代上半期のベストトラック 邦楽編 50位→1位

1. andymori「1984」
2. tofubeats「水星 feat.オノマトペ大臣」
3. AKB48恋するフォーチュンクッキー
4. 神聖かまってちゃん「ロックンロールは鳴り止まないっ」
5. サカナクション「ミュージック」
6. 星野源「くだらないの中に」
7. フジファブリック「夜明けのBEAT」
8. YUKIうれしくって抱きあうよ
9. 銀杏BOYZ「ぽあだむ」
10. 坂本慎太郎「まともがわからない」
11. ASIAN KUNG-FU GENERATIONソラニン
12. Shiggy Jr.「Saturday night to Sunday morning
13. くるり「奇跡」
14. 岡村靖幸w小出祐介「愛はおしゃれじゃない」
15. 天野春子「潮騒のメモリー
16. パスピエ「最終電車
17. Galileo Galilei「青い栞」
18. cero「Contemporary Tokyo Cruise」
19. Perfume「Spending all my time」
20. 七尾旅人「サーカスナイト」
21. サカナクションアルクアラウンド」
22. cero「Yellow Magus」
23. 相対性理論「ミス・パラレルワールド
24. N'夙川BOYS「物語はちと?不安定」
25. スピッツ「さらさら」
26. きゃりーぱみゅぱみゅ「ファッションモンスター」
27. Tomato n' Pine「ジングルガール上位時代
28. ゲスの極み乙女。「キラーボール」
29. 大森靖子「ミッドナイト清純異性交遊」
30. Negicco「アイドルばかり聴かないで」
31. でんぱ組.inc「でんでんぱっしょん」
32. Shiggy Jr.「LISTEN TO THE MUSIC」
33. 乃木坂46君の名は希望
34. ももいろクローバー「走れ!」
35. レキシ「狩りから稲作へ feat.足軽先生・東インド貿易会社マン」
36. ももいろクローバー行くぜっ!怪盗少女
37. 宇多田ヒカル桜流し
38. andymori「CITY LIGHTS」
39. サカナクション「目が明く藍色
40. くるり「eyerybody feels the same」
41. SMAP「Joy!!」
42. サカナクションアイデンティティ
43. BUMP OF CHICKEN「ray」
44. でんぱ組.inc「サクラあっぱれーしょん」
45. 高橋優「福笑い」
46. サカナクション「ルーキー」
47. 乃木坂46制服のマネキン
48. OGRE YOU ASSHOLE「ロープ」
49. Base Ball Bear「short hair」
50. ふくろうず「ごめんね」

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