タイトルは98年リリースの2ndアルバム『FLAME ON』発表時のインタビューより。ラブラブストローの音について最も的確に表しているのはこの発言じゃないかな。まあ、正確にはオアシスというよりはティーンエイジファンクラブだけど。
音についてはウィーザー2nd的なざらついたノイズギターに、オアシスに代表されるようなUKギターロックなメロディで、別にめずらしくもない、スーパーカー1st以降出てきたインディギター系なバンドだけど、このバンドを特徴つけているのは「メロディがめちゃくちゃいいこと」と「エピソードがいちいちかっこいいこと」だと思う。
よく言われていたのは、60’sアメリカンポップスやアイドルポップスを愛する野中先生(vocal, guitar)と、アメリカのオルタナティブ系、ヴェルヴェッツなんかを愛する北目さん(vocal, guitar)の2人のソングライターがいてそれぞれの……、みたいな論説だけど、そんなことはどうでもいい。一緒に歌いたくなる。これがやっぱり90年代末には重要なことだったのではないかな。オアシスみたいにね。
一番好きなのエピソードは、当時(今も?)現役高校教師だったギターボーカルの野中先生がメジャーデビューの話を「スキー部の引率があるから」と言って断ったというホントかウソかわからないエピソード。まあ、最終的にソニーと契約するんだけど。
そんなラブラブストローの紹介については、名作2nd「FLAME ON」全曲レビューで代弁しようと思います。本当にめちゃくちゃいいからみんな聴くべき!特にインディーギター系好きな人!
では全曲レビューです。
1. flame on
タイトル、イントロのギターからして思いっきりティーンエイジファンクラブのHang On。
2. close to you
なんでこの曲ライブで全然やらなかったんだろう。全部の曲の中でも一二を争うキャッチーでポップな1曲。疾走感もあってかっこいい。
3. Joe Cool
アウトロの逆回転、「絶対やってみたかっただけだろ!」って突っ込みたくなります。
4. Life
ラブラブストローといえばこの曲。絶対そう。完璧なアメリカンポップスな曲で、この曲に出会えたことだけでもう全てに感謝したくなる。サビの「life, it's comin' life,love your life and many timeless melodies」のくだりは、何回聴いても、何回歌っても飽きない。きっと墓まで持っていく。予定。
5. Guiding light
めずらしい、というかレコーディングされたなかではたぶん唯一の弾き語り。これ、すごく良い曲なんだけど、なんでバンドレコーディングしなかったんだろう。
6. Don't worry baby
これもやっぱりサビの「don't worry baby, worry baby, worry baby it's you」のフレーズが一緒に歌いたい感を醸し出していていい曲です。でも少し地味。
7. Heaven
これはいかにも北目曲。重たげなリズムというかビートはあんまりラブラブストローっぽくないけど、こういう2面性も一つの正体だと思う。
8. California
地味だけどすごく良い曲。サビの歌詞なんて「so sally can't wait, she knows it's too late」って思いっきりDon't look back in angerだけど。
9. My Way
ひと頃(99年とか00年とか)流行ったインディーギターバンドのベースフレーズ、って感じで始まる1曲。たぶん元ネタはRideのSeagullだよね。
10. side3
これはのちのちベストに収録されるまで結構困った一曲。なぜかというとシークレットトラックのせいで曲が終わってもトラックが終わらないから。困る理由はすごくいい曲だから。ドライブに合いそうな疾走感があって。アレンジも、「I didn't want to lose you,baby」ってな歌詞もティーンエイジファンクラブもろだけど。
褒めてるのかよくわからないレビューですが、褒めてます。
ぜひぜひ皆さん、聴いてみてください!
たかはし(@tkhs0829)