マンスリー・レコメンド2015年3月号です。忙しかったですね。みんなそうだと思うけど、3月は本当にいろいろある。毎月、役に立ってるんだかさっぱりわからないんだけど、でもまあ部活みたいなものなので。少しずつ良くなっていくと思うので。
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ぴっち(@pitti2210)
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1. サザンオールスターズ『葡萄』
意外とサザンを聴く人が少なくてびっくりしてるんだけど、でも仕方ないか。だってヒットした「TSUNAMI」とかソロの「波乗りジョニー」「白い恋人たち」はアルバム収録してないんだもん。2000年以降、問答無用に世間まで届く力を持ったのはこの3曲だと思うけど、オリジナルアルバムには未収録。そんなんで10代20代がアルバムなんか聴くわけないよね。だから10年前の『キラー・ストリート』まできちんとミリオンを記録していたサザンは凄かった。地力だけでそこまで行けた。
CDの時代がさすがに終わりを迎えようとしていて、それからヒットらしいヒットを出さずに地力で再生し、スタジアム規模のライブを成功させる。それはそれで凄い。でもそれ以上に「蛍」「アロエ」といった曲が過去最高のクォリティを誇っているにもかかわらずそれが世間に届いていないのはもどかしい。もったいない。このアルバム最高だよ。教えたくないくらい。
2. クラムボン『triology』
あとで書く予定だけど、とりあえず『Musical』『2010』からの鮮やかな再生。そしてきちんとシーンと戦おうとしている。クラムボンは世界の片隅にひっそりと至福の場所を作る人たちだったのに、いつのまにか火花を散らしシーンと切磋琢磨するような力をつけた。MOROHAのアフロを迎えて作られた「Scene 3」は明らかに「あかり from HERE」を越えようとしている。「the 大丈夫」では天国と地獄が待っている。そして「サラウンド」の頃よりも若々しさが溢れる「yet」と「バタフライ」、今のクラムボンは凄いよ!
3. may.e+丘『see you soon "session for us"』
→『see you soon "session for us"』レビュー
毎回同じことを書いてる気がするけど、白昼夢アルバムの決定打。
4. Tuxedo『Tuxedo』
2010年代以降のソウルミュージックの王道だと思う。
5. ONE OK ROCK『35xxxv』
サウンドも歌詞もアメリカナイズすることで洗練された。思えば「完全感覚Dreamer」も「Perfect Feeling Dreamer」だったのかもね。英語で書くべき言葉を日本で書いていたバンドがようやく自然な形で言葉を発せられるようになったのだとしたら?後日書きます。
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うめもと(@takkaaaan)
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1. The Proctors『Everlasting Light』
「何がそんなに楽しいんだか」
僕はそう呟きながら、周りのはしゃいでるクラスメイト達のことを見て見ない振りをする。間違っても羨ましいだなんて思ってないよ。クソみたいな会話に混ざるくらいなら死んだほうがマシ。でも、たまに盗み見てはあの子を目で追う。綺麗なロングの黒髪で化粧は薄めの女の子。「ねぇねぇ、なに聴いてるの?」「えぇ?言ったってどうせ分かんないでしょ?」「わかんないけど気になるから教えてよ」なんて妄想の会話はもう何十回したっけ。今日も僕は妄想に耽りながらThe Proctorsを聴いて、クソみたいな休憩時間を過ごす。
2. 空気公団『ぼくらの空気公団』
- アーティスト: 空気公団
- 出版社/メーカー: SPACE SHOWER MUSIC
- 発売日: 2010/03/17
- メディア: CD
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空気公団、初めて聴きました。今年出たアルバムはまだ聴いていなくて、手始めにこちらのアルバムを聴いてみたんですけど、大変素晴らしいです。最近の僕のおやすみBGMはもっぱらこのアルバムです。おかげさまでかなり熟睡出来ています。ただいかんせん気持ち良すぎるものだから、おやすみBGMばかりに使って曲をちゃんと聞き込めてなかったりもするのですが。良質なポップスばかり詰まっている良盤です。「夕暮れ電車に飛び乗れ」という曲名も素敵。
3. チャットモンチー「ときめき」
ド直球な歌詞にド直球なメロディー、聴いていて、特に真新しさなんてないであろう曲にこんなに胸が締め付けられるのは、やっぱりシンガーとしての橋本絵莉子の表現がどこまでも引き受けてるからなんだろうなあ。最初のサビの歌詞の破壊力が特にすごい。《いつだって恋がしたいよ/あなた以外と/いつだって恋がしたい/あなた以外に/思うばかり 逃げられないのに》、そしてタイトルは「ときめき」。もう完璧。
4. Car10『Rush To The Funspot』
最初はよくわからなかったんです。最近になって聴き直してようやくわかりました。名盤です。ただ、彼らの音楽の魅力を上手く伝えられません。というのも聴いていて自分の中で参照出来る音楽が全然ないんです。かといって新しい音楽を作っているわけでもなくて、すごくバンドらしいバンド。ただ、奇跡的な熱量の演奏と彼等の好きな音楽が混ざり合って、その結果確固たるオリジナリティが既に完成されてしまってるというか。末恐ろしいです。
5. tofubeats「STAKEHOLDER」
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- アーティスト: tofubeats
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2015/04/01
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去年からのEPのモードとは打って変わり、トラックメイカーとしての趣向が強くなった新曲、と書いてはみたけどそんなことはどうでもよくて、すげー好きです。tofubeatsって音楽を作ることに対してのバランス感覚や反射神経が半端無く高い人なのだとあらためて思いました。今回の「STAKEHOLDER」も音自体の作り込みももちろん、引き算もしっかりされていると思います。J-POPでは無いかもしれないけど、これは支持。しかし「君と利害関係したい」トーフさん、それを女子の前で歌ったら、そりゃMVのようにボコボコにされますよ……。
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菱形良音
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こんばんは! 菱型良音です。菜の花と桜が見頃を迎えた千葉県から、今月も厳選5曲をお送りします。
1. 見田村千晴「Safari」
岐阜県出身のシンガー・ソングライター、見田村千晴さんのメジャー1stシングル『わたくしどもが夢の跡』収録の3曲目。タイトル曲もロックンロールしていて、もちろん素晴らしい歌ですが、より私のアンテナが強く受信したのが「Safari」でした。夜眠れずに悩み苦しむさまを、ギターの弾き語りによってシンプルに歌っています。
1曲目「わたくしどもが夢の跡」、2曲目「ペーパードライバー」と合わせて聴くことで、夢に敗れても前を向いて力強く生きていくメッセージを、より強く受け止めることができます。なお、4月22日にはメジャー1stアルバムのリリースが決まっています。これはスゴイ作品になりそうです。
2. きゃりーぱみゅぱみゅ「もんだいガール」
きゃりーちゃんが満を持して放つ、会心の一撃。ここ数作続いていた凡作の壁が、ついに破られた印象です。「TVブロス」の連載でお馴染みの、あの融通無碍な楽しさが、ついに新曲にも反映されました。
アレンジこそ、いつものきゃりーちゃんと同じポップさがありますが、歌詞と楽曲はパンク・ロックの世界そのものです。Bメロとサビをつなぐ間奏部分にワクワク感があり、中毒性の高い構成になっています。「だれかを責めるときには 「みんなとちがう」というけど 毎回「みんな」にあてはまる そんなやつなんているのかよ」「ただ恋をしてるだけなの 機械みたいに生きてるわけじゃない」といった日本語として意味のある歌詞がはじめて採用され、明らかな「いつもとの違い」を感じることができます。「最強タッグ」が作り出す世界観から目が話せません。
3. 倖田來未「You can keep up with me」
最新アルバム『WALK OF MY LIFE』から。10曲目に収録された最も攻撃的なナンバー。これまで以上にますますマニアックなサウンドを追求しているので、好き嫌いがわかれるでしょう。「くぅちゃん」路線が好きだったファンの中にはついていけなくなる人もいるかもしれません。
なお、今作のキャッチコピーとして、「人がどう思うかでなく 自分がどう生きたか」というテーマが掲げられています。倖田さんは、ビルボードのインタビュー記事で次のように語っています。
今回のアルバム『WALK OF MY LIFE』を作っていたときは、攻めてる楽曲が多かったので「ホントにここまで攻めちゃっていいのかな?」って少し不安だったんですよ。マスタリングの前日まで粘り続けていたから、正月ぐらいまで「このアルバム、どうなるかな?」って思ってたんですけど、ラスト1ヶ月で格好良いものが作れて、レコーディングしてバランス見たときに「……やりきった」っていう。だから今は早く聴いてもらいたい。今の新しい倖田來未というものを知ってもらいたいですね。
3月頭くらいに出演した「ミュージックライン」(NHK-FM)でも同様のコメントをしていたので、かなり期待して発売を待っていました。そしていざ聴いてみたら… 期待以上の名盤でした。洋楽以上に洋楽的で、ノレる歌ばかりです。6月にはさいたまスーパーアリーナに見に行きます。きっと「やらかして」くれることでしょう。
4. オガワマユ「この夜が明けていくまで」
気鋭のシンガーソングライター、オガワマユさんにとって2枚目のフルアルバム『day break day』からの一曲。 17年間、音楽ファンを続けてきて、これほどの名盤に出会ったのははじめてで、その才能には、ただただ驚かされました。ポップでありながら、ジャンルレスな楽曲たち。この曲順しか考えられない、というほど、完璧に練られた構成力。パーフェクトとしか言いようがありません。まずは、上のヴィデオで全曲ダイジェストだけでもご覧ください。
中でも、2曲目の「この夜が明けていくまで」は、このアルバムの凄さを象徴する文句なしの名曲です。夜明け前の「あの」空気感に、苦しみから開放されていく心を重ね、「逃げてちゃダメだよ」と芯の強いヴォーカルで歌います。「静と動」を併せ持つサウンドによって、更に背中を押されます。
「I am music.」 CDの帯に書かれている今作のキャッチコピーです。みなさんも、オガワマユさんの音楽を体験してみてください。
5. ふぇのたす「今夜がおわらない」
ふぇのたすのメジャーデビューミニアルバム『PS2015』に収録されたリード曲。最近この歌のサビのメロディが耳から離れません。お気に入りです。
打ち込みの音色は1980年代風、ヴィヴィッドな色使いはバブル絶頂期の1990年ごろ、打ち込みとギターの絡みは1990年代後半のELTやglobeのようで、ゆるい振り付けは、2009年に大流行したフィッツのダンスコンテストを思い起こさせます。
相当音楽が好きで、食わず嫌いせず色々聴いてきたんだろうな、と容易に想像がつきます。いろいろな時代のイヴェントから「おもしろいこと」を違和感なく1曲に取りこむのが、うますぎるのです。さらに外国との時差を歌詞で描くことで、時空はもう滅茶苦茶。それがこのバンドの個 性であり、凄みでもある部分です。まだまだ進化するでしょう。
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かめ(@kame16g)
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1. ふぇのたす「PS2015」
夜更かしメトロがとてもツボだった。アイドルが表舞台で光を浴びるようになり、楽しさや象徴としての可愛さが求められている。でも、それだけじゃないよね?って感じに程よくゆるさを詰め込んじゃいました。安定感あるリズムトラックが優しく歩みを進める感じがとても出てる。
2. 2 men 4 soul「Close to You」
バスケのハイライト動画を見ていたところBGMで使われてた。「Close to You」というこの曲はSOUL感のあるR&B。緩やかな空気の中に入ってくるラップさえも心地よい。
3. The Black Seeds『So True』
ちょっと何もない海沿いの田舎道を、のんびりと海風に流されるよう走り出したくなった。夕日が沈む時間に合わせて家に帰って、ご飯をつまみながら瓶ビールを飲もう。そうしよう。
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huskie(@C8H10N4O2andRec)
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1. Boys Age「Till Death Do Us Apart」
3月は別れの季節。色んな意味で忘れ難い人が彼方にもいらっしゃることでしょう。油断なさらず……常に敬意を忘れぬこと……決して背中を見せるな……死が二人を別つまで。
2. 踊ってばかりの国「ほんとごめんね」
3月は別れの季節。禍根を残してはいけません。今のうち各方面へ謝っておきましょう。で皆でお酒飲んで月を見上げて笑い合いましょう。
3. Dixie Flatline「シュガーバイン」
3月は別れの季節。そして新しい出会いがもうじき彼方へ訪れます。パンケーキでも焼きながら静かに待ちましょう。
4. ビーフ「ドリーミン京浜東北ライン feat.Marina」
そろそろ陽も暖かくなる頃。電車でうとうとしていたら、向かいに座る女の子の会話がいちいち突拍子なくて、思わず聞き入ってしまったり。
5. SEBASTIAN X「こころ」
手前味噌ですが、このサイトと自分のサイトに文章を書きました。良い曲です。
→SEBASTIAN Xが選んだカバーソングを聴く - 音楽だいすきクラブ
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かんぞう(@canzou)
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3月。あっという間でした。仕事もプライベートも、瞬きしてるその一瞬に全てが終わってしまった感じ。忙しいとは中々言いたくないもの。余裕をかましていきたいね。
1. a crowd of rebellion「The Crow」
- アーティスト: a crowd of rebellion,宮田大作,小林亮輔
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余裕なんてない。メジャーってどんなところ?そんなもの知らないよ。ただ、自分たちの音を自分たちらしく鳴らすだけ。本当にそれだけ。そう、こないだの渋谷公演でVo.宮田さんはおっしゃっていました。残念ながら、僕にはこのバンドを客観的に見ることはできなさそうだ。すごいんだよ本当に 。デビューおめでとう。ずっと応援します。
2. NoisyCell「Innocence」
「エモい」というこの気持ちを、うまく言葉にできないものか。重く切ない轟音がこれでもかと響く。すばらしい。
3. Carly Ray Jepsen「I Really Like You」
Kiss: International Deluxe Edition
- アーティスト: Carly Rae Jepsen
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曲がいいのはもちろんだけど、MVにトム・ハンクスが出てるんだよ。久々に見たけど、彼、もうこんなにおじいちゃんなんだなぁ。フォレストガンプが懐かしい。軽快なフットワークとコミカルな演技で花やかな曲にさらに彩りを添える。最高か。カーリーちゃんの曲はその他USティーンアイドルにはない爽やかさがあるよね。
4. cinema staff「シャドウ」
最近ツイッターのTLが「揺れた揺れた」ってしきりに言うもんだからなんだろうと思っていたら、これだったんですね。4月にでる新譜のリード曲だそうです。なるほどなぁ、次のアルバムはどうやらガッチリと感情メーター振り切れの名盤になりそうな予感。相変わらずこのバンドは春から夏にかけてが一番似合う。新しいアルバムが本当に楽しみだ。
5. BIGMAMA「until the blouse is buttoned up」
- アーティスト: BIGMAMA
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→「until the blouse is buttoned up」
今更なんでこの曲かといえば、それはまぁ追い追い。幕開けはこれにしました。この曲を使えることが、僕は本当に嬉しいよ。その件についてはまた後日。お楽しみに。
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